研究課題
本研究では、小型・可搬の中赤外域波長可変光源として、セラミックマイクロチップレーザーを励起源としたPPMgLN-MOPA/ZGP-DFGシステム構築を目指し順次、研究を実施した。以下の項目に従って成果を述べる。(1)高性能セラミックNd:YAGマイクロチップMOPAの研究開発当初、LD励起Nd:YAGマイクロチップレーザーのQスイッチ出力を二台のエッジ励起セラミックマイクロチップで増幅する事を計画していたが、昨年度の高濃度Nd:YAGセラミックレーザーにおいて、Cr:YAGの結晶方位を適切に選択する事で出力3mJの直線偏光レーザー出力を得る事に成功した。計画のMOPO構成よりも遥かに小型で安定動作が期待できる。(2)5~10-μm域波長可変ZGP-DFGに向けた波長可変PPMgLN-OPO/MOPAの展開研究ZGPによるDFGによる5~10μm域の広帯域波長動作実現のための励起光源として、ナノ秒動作広帯域連続波長可変高出力PPMgLN/OPOの検討および実験的確認を行った。16mm幅×5mm厚×40mm長の傾斜角20°の傾斜型大口径PPMgLN素子の回転によって、3ミクロン帯全域で連続可変な高出力OPOを実現した。
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レーザー研究
巻: vol.38, no.8 ページ: 576-584