研究課題/領域番号 |
21360050
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田邊 裕治 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60143020)
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研究分担者 |
坂本 信 新潟大学, 医歯学系, 教授 (80215657)
小林 公一 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70296317)
大森 豪 新潟大学, 超域研究機構, 教授 (70283009)
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キーワード | 生体力学 / MRI / CT / 膝関節 / 三次元下肢アライメント評価 / イメージ・マッチング / 座標系構築 / 方向および空間精度 |
研究概要 |
我々が開発した3D下肢アライメント評価システム「Knee CAS」は二方向(正面および60度斜角)でのコンピュータX線撮影(以下CR)像とCTデータを再構築して作成した3D骨形状モデル(以下CTモデル)を用いて、立位での下肢アライメントを解析、評価できる。しかし、CTモデルは骨形状のみの情報であるため、関節を構成する軟骨や半月板、靱帯などの軟部組織を考慮することはできず、さらに放射線被曝の問題もある。これらの点を考えると、3Dモデルには軟部組織が描出可能なMRIにより作成された3Dモデル(以下MRIモデル)が有用と考えられる。MRIを用いて膝関節の接触解析および運動解析が多くの研究者によって行われているが、立位下肢のアライメント評価にMRIを利用した報告はない。そこで先ず、骨幹端部のみを対象として作成されたMRIモデルに中間座標系を設定する半自動設定法を考案して、Knee CASへの適用を試みた。しかし、設定した中間座標系の誤差やイメージ・マッチング誤差の影響が大きく、臨床応用可能な方向および空間精度各々1deg,1mm以内に達しなかった。そこで次に、中間座標系の設定法の改良を行い、その中間座標系をCTモデルとMRIモデルに設定した。そして両モデルに対してKnee CASによるイメージ・マッチングを行い、改良座標系によりMRIモデルの構築精度が向上するか否かを検討した。その結果、MRIモデルでもCTモデルと同等の方向および空間精度各々1deg,1mmを達成できた。
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