研究代表者 富山県工業技術センター 榎本チーム ・極細ファイバー試験機の多機能化を目的として、産業ニーズを考慮し3点曲げ負荷試験を実施しデータ解析を行った。その結果をまとめJ.Text.Eng.誌に掲載した。曳糸試験については信州大で実施し、共同研究成果としてMacromolecular Mater. & Eng.誌に報告した。 ・エレクトロスピンニングによる生体適合する素材を検討し、下述の実験を信州大で実施した。 ・ナノ不織布の拭浄性試験について、新東科学(株)のトライボギアType:33を購入し、親水性ならびに疎水性ポリウレタン(PU)不織布および(株)テクノスの市販ワイパークロス材についてガラスおよびシリコンウエハを相手に摩擦試験を行った。結果については、疎水性PUの摩擦係数が最も高い。これらの結果はH23年5月の繊維機械学会で発表することとした。 研究協力者 信州大学 金チーム ・銅蒸着したエレクトロスピンニングナノファイバーの引張試験を行い、蒸着による繊維強度向上などの成果を、米国アナハイム市で開かれたNANOTECH2010で発表した。 ・PVA/ヒアルロン酸複合ナノファイバーを作製した。細胞培養や創傷被覆材として用いるため、PVAの水への溶解を架橋することで抑えることに成功した。また、生体適合性評価(細胞接着率評価)を行ったところ、細胞培養皿と同等の生体適合性を示した。このことから、PVA/ヒアルロン酸複合ナノファイバーは生体適合性が非常に高いことが分かった。
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