研究概要 |
1.ハイブリッド・システムによるハプティクス・インターフェースの性能改善 異なる特性を有するアクチュエータである,圧電クラッチ/ブレーキと超音波モータおよび電磁モータのハイブリッド・システムによって,よりリアルで幅広い力覚・触覚を提示することを試みた。操作レバー上に力センサを取り付けたことにより,操作者への力提示情報が正確に得られるようになったため,システムの感度,安定性が昨年度よりも飛躍的に向上した。同時使用するアクチュエータの組合せや切り替えの制御方法の検討を行った結果,ほぼオンオフ制御により必要な性能が得られた。理由は圧電クラッチ/ブレーキ,超音波モータの応答がユーザの感覚応答より非常に速いためと考えられる。抗力(剛体),抵抗力(摩擦力),粗さ,弾性力(バネ)を発生する仮想モデルをPC上に作製し,ユーザがシステムを操作する際のアクチュエータの操作量や種々の出力を詳細に分析した。その結果,抗力,摩擦力,粗さの提示は圧電ブレーキのみの摩擦力制御により十分な力覚提示が可能であった。粗さの提示では高速で圧電ブレーキをオンオフするため,力覚のみならず触覚も含めた提示が可能であった。弾性力の提示は電磁モータおよび超音波モータによる提示が可能であったが,電磁モータによる提示の方がより滑らかな感触が得られた。超音波モータは撃力や急加速を伴う反発力の提示に適していた。被験者からの評価は良好であった。したがって,本研究のハイブリッド・システムがより高度なハプティクス・インターフェースとして有用であることが確認され,研究の目的は基礎的な部分ではほぼ達成できた。 2.2自由度ハプティクス・インターフェースの作製 ハイブリッド・システムを2つ組合せ,2自由度の力覚インターフェースを製作し,2自由度に対応したプログラムの作成を行った.これまでの回転によるレバー操作から平面動作が可能になった。
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