研究分担者 |
原口 真 大阪大学, 工学研究科, ティーチングアシスタント (80467547)
田中 敏嗣 大阪大学, 工学研究科, 教授 (90171777)
菅本 一臣 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40294061)
小田 邦彦 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (10440950)
松村 雅史 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (80209618)
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研究概要 |
(1) 3次元の上肢リハビリ支援システムのシステム開発を行った,アームの第2リンク部には平行リンク機構を採用することにより,すべての姿勢に対して重力補償がされている。このシステムの下部に,駆動伝達機構を介してER流体ブレーキを取り付けた。さらに,ER流体ブレーキのコンパクト化および低電圧化を行った。従来2kVを印加していたが,今回開発したER流体ブレーキでは600Vの印加電圧で従来のブレーキと同等のブレーキトルクが発生可能である。 (2) 自由度の数より多い個数のブレーキを用いるシステムを冗長型パッシブ力覚提示システムと呼ぶ。冗長型パッシブ力覚提示システムにおける力覚提示・抵抗誘導性能を評価する方法について検討を行った。把持部速度ベクトルVの後方と抵抗力範囲端とのなす角度の内小さいほうの角度を発生可能最小角度αminと定義して評価を行った。冗長性のない場合ではαminが0となる姿勢がしばしば発生する。一方,冗長性がある場合には全方向に対してαminが0となることがなく,優れた力覚提示・抵抗誘導性能を持つ。冗長型パッシブ力覚提示システムの理論的解析を行った。解析の結果を,上述の発生可能最小角度αmin等を用いて,いくつかの命題としてまとめた。 (3) ER流体ブレーキのみを用いた2次元の上肢リハビリ支援システムの評価を行い,脳卒中片麻痺における共同運動の抑制に効果があることを確認した。この研究は,本研究の3次元上肢リハビリ支援システムを開発する重要な基礎となる。 (4) 体の姿勢計測手法で最も一般的なものに、モーションキャプチャやゴニオメータ(関節角度計)がある。これらのシステムは高精度に姿勢を計測することができるが、装着方法に制限が要求される臨床現場での利用は一般的ではない。本研究では,3軸加速度センサを2個用いた運動解析用のデバイスを開発し,共同運動パターンの簡易な検出を可能にした。
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