研究課題/領域番号 |
21360117
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
古荘 純次 福井工業大学, 工学部, 教授 (70107134)
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研究分担者 |
川谷 亮治 福井大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30169734)
小田 邦彦 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (10440950)
小柳 健一 富山県立大学, 工学部, 准教授 (30335377)
高見 友幸 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 准教授 (50300314)
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キーワード | リハビリテーション / メカトロニクス / バーチャルリアリティ / 上肢リハビリシステム / 力覚提示システム / 脳卒中 / ロボティクス |
研究概要 |
(1) 上肢の運動制御の基本となる3要素からなるリハビリ訓練ソフトを研究開発し、臨床評価において大きな訓練効果を得た。上肢の運動制御の基本3要素は、スペーシング(リーチング、プリングよりなる)、タイミング(時間的要素を含む制御)、グレーディング(力の制御)からなる。 (2) 振動刺激による手関節の共同運動パターンの防止を目的として研究を行った。手関節に対して,共同運動パターンが発生した際に一方向の振動刺激を与え、方向づけられた振動と感覚の入力により関節の共同運動パターンを防ぐ。療法士による振動刺激の手技は、2から5Hz程度の振動を加えることにより行われる。これらを参考に、グリップデバイスの機構および制御システムの研究開発を行った。次に筋電等を計測しながら実験を行い、振動刺激の効果を確認した。 (3) リハ訓練の継続と習慣化を支援するゲーム性のあるリハソフトの開発支援システムを開発した。訓練に使用するゲームは、訓練者が進んで訓練を行うためにも、ゲーム自体がアミューズメント性豊かなものとして自立している必要がある。ゲーム単体として十分なデザイン制作とゲーム評価をシステムに組み込むためにFlashを導入した。これにより、上肢リハビリシステムの多彩なグラフィクス表現が可能となった。 (4) 共同運動パターンを抑制する動きを取り入れたゲームに関する研究を行った。ゲームのアミューズメント性と並立させて、ゲームプレイ自体が訓練プログラムの一部となるように考慮してゲーム設計を行った。例えば、ゲームルールとして、共同運動パターンを抑制する動きをゲームに取り入れ、腕を前に出す動作においては抵抗力を与えるが、手前に戻す動作では抵抗力を与えないことにより、共同運動パターンの発生を防いだ。
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