研究概要 |
本研究では,ナノテクノロジーにおける三次元形状評価を定量的に行うことを容易に実現し,微小構造物の定量的三次元形状計測が困難な現状を打開することのできる新しい計測技術開発のために,平成21年度の研究において以下に示す成果を得た. (1)前年度設置したFE-SEM(S4300)を用いて,格子ピッチ4μmのものに改善することによって,数10nmの分解能へと高めることができた. (2)前年度までの研究では,二次元断面のみの計測しか行うことができなかった測定原理を,三次元計測が可能な測定原理へと拡張した. (3)新しい測定原理に従って,3次元計測における誤差解析を行った.その結果,格子設置時の垂直度と格子のピッチ誤差が測定結果に大きく影響することを明らかにした. (4)さらに微細な格子を作製するために,シリコン窒化膜による格子製作技術の確立に努め,おおよその製作プロセスを確立した. 平成21年度実施計画に示した基本的事項をすべて完了し,その成果をICEM14(2010.7)ならびにSPIE annual meeting 2010(2010.8)において報告する予定である.
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