研究課題
【課題1】多機能MIC(モジュール集積化コンバータ)の試作に関して:福島電機株式会社との連携により、以下の仕様のACモジュールを試作した。太陽電池パネル入力電力:最大200W、電圧:60V~100V、電力変換効率83%(実測値)、外形寸法274×175×80mm(防水アルミダイキャストケース+放熱フィン含む)、質量1.9kg(試作実測値)。電源側電流はほぼ正弦波、力率1。「LCMPPT(リミットサイクルMPPT)制御」機能と「単独運転検出」機能を実装し、同時に機能する1つのモジュールとしてまとめた。残された技術的課題として、MPPT動作による入力電流の振幅の変動があり、電力変換効率低下の一因にもなっているため、LCMPPT制御の最適化を行なう。小型化に関して、当初計画では外寸150×200×30mmを目指したが、既存の電子部品を使用したため最適化できなかった。今後、昇圧用コイルの小型化、高圧部分のコンデンサの小型化、波形の精度向上による電力変換効率向上、基板実装の最適化を行なう。【課題2】MICの普及にかかわるシステム的な技術課題に関して:単独運転検出の方式について検討を深め、PCAV(周期的電流振幅変動)方式による相関係数に基づく新しい検出方式を開発し、IEEE国際会議ICEMS2009において発表し、現在論文投稿中である。この方法では、原理的に電源側の電流波形と力率を悪化させずに確実な単独運転検出が可能となる。しかし、この方式を並列接続される多数台のMICの個々に適用した場合、相互に動作が干渉するため十分な効果を期待できないことが予想され、現在その対策を検討中である。自律分散電源系統の自然エネルギー利用に起因する発電エネルギーの時間変動の平準化を行なう方法として、フライホイール方式については誘導モータの速度センサレス方式を開発しIEEE-IES論文8月号に掲載された。現在、電気二重層コンデンサを利用した電力平準化ユニットに関して検討するため、部品を購入し基礎的な特性を測定中である。
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IEEE Trans. on Industrial Electronics Vol.56
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Proc.of 12th International Conference on Electrical Machines and Systems Vol.1
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Proc.of Power Electronics and Motion Control Conference,2009. IPEMC '09. IEEE Vol.1
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http://www.t-kougei.ac.jp/engineering/system/labo/