研究課題/領域番号 |
21360146
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
金子 双男 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20016695)
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研究分担者 |
加藤 景三 新潟大学, 自然科学系, 教授 (00194811)
新保 一成 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80272855)
馬場 暁 新潟大学, 超域研究機構, 准教授 (80452077)
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キーワード | エレクトロスピニング / 高分子構造物性 / ナノ材料 / 電子・電気材料 / ポリカルバゾール / 電解重合 / 金ナノパーテクル |
研究概要 |
本研究グループが提案したテフロンチューブ内に銅の細線電極を配置し、高分子溶液をテフロンチューブに入れ、溶液に圧力をかけず電圧のみを印加する新しい電極構造を用いるエレクトロスピニング法により様々な有機高分子ファイバーの堆積を試みた。 新しい本手法を用いてポリビニルアルコール(PVA)について、従来法と本手法で作製されるファイバー特性の違いを詳しく調べた。その結果、新提案の電極構造にすることで、従来法よりも容易に細かいワイヤを形成できることが明らかになった。ファイバーの機能化に向けて、PVAにポリ3ヘキシルチオフェン(P3HT)やポリエチレンオキシド(PEO)を添加したファイバーの作製も試みた。さらに回転コレクターを用いて混合ポリマーファイバーの配向制御も試み、光吸収の異方性を観察した。この結果は、今後のデバイス応用に有効であると考える。 また、正孔輸送性材料として知られるポリビニルカルバゾール(PVK)溶液に金ナノ微粒子を複合した溶液を用いて、本手法のエレクトロスピニング法によりファイバー膜を作製し、さらにその後電界重合により導電性ポリマーへの変換を試みた。重合の違いや金ナノ粒子の含有量の異なる金ナノファイバー膜について、フォトルミネッセンスによる発光特性について、詳しく調べている。重合によって発光スペクトルが変化すること、また金ナノ粒子の添加量によっても発光特性が変化することが分かった。また、電気化学セル中での光電流特性も調べており、今後のデバイス応用につながる結果が得られつつある。
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