研究課題
本研究では近接して積層成長した量子ドットを用いて、量子ドット間の波動関数の結合を利用した新しいタイプの偏波無依存SOA構造の基本特性を明らかにするため、偏光制御に関係する量子ドット構造因子を明らかにし、デバイス偏光特性の制御性を実証することが目的である。平成22年度は昨年度手法を確立した独自の積層量子ドットを作製し、実際にSOAデバイスの設計と試作を行い、以下のようなデバイス構造における基礎光学的特性(発光波長および帯域、偏波特性、吸収飽和ダイナミックス)と偏光光利得を詳細に調べた。◆光利得の電場制御【小島、喜多】外部印加電場で波動関数の広がりとエネルギー準位を変化させ、量子ドット間の結合状態を制御するため、さまざまな中間層幅を有する積層量子ドットに対して偏光-バイアス電界依存性の関係を調べた。その結果、バイアス電圧の変化によって偏光特性が変化することを確認した。しかし、光学利得が生じるような高いバイアス下での偏光の変化は期待したほど大きくは無かった。◆積層量子ドットSOAの設計と試作【富士通研究所・安岡(研究協力者)、喜多】p-i-n構造における内部電界を考慮した積層量子ドット活性層を設計し、AlGaAsクラッド層で挟み込んだSOA素子を試作した。試作に当たっては対称平板光導波路モデルを使って光導波路特性のシミュレーションを実施し、単一モード光閉じ込め導波路を設計し、試作した。◆SOAデバイス特性評価【喜多、小島】SOAデバイスの飽和利得特性、偏光差分利得に関する基礎特性を評価し、積層化によるTE/TM強度比1~2dBを達成した。
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