研究課題
本研究では、第一に複数の車両による高度安全運転システムおよび車両ディーラーをハブとするリアルタイム車両監視・整備ネットワークなどの高度交通安全ネットワーク、第二に、その発展として車両を遠隔センサプローブとした地球環境観測・保全ネットワークの構築に必要な要素技術としての、コグニティブ無線・ネットワーク、UWB無線を中心として研究を行った。具体的に本年度は、(1)車両間の相対距離・位置を10cm以下の精度で測距・測位するUWB方式の考案として、NLOS環境下での推定精度を向上したTODA位置推定方式の一検討を行った。(2)車載レーダシステム用信号処理技術に関する研究として通信測距とレーダを同時に実現するDS-UWB信号構成の特性解析、DS-UWBレーダ搭載車における自動車速制御の車群特性に関する一検討を行った。(3)コグニティブUWB車群高度安全運転ネットワークとリアルタイム車両点検・保守ネットワークの統合化の概念設計の検討として、UWBアドホックネットワークにおける与干渉を考慮した経路選択に関する一検討、複数制御機器の協調動作のためのダイバーシチ利得による高信頼無線制御に関する研究を行った。(4)歩行者が携帯電話・無線PAN・BANなどと車両間協調コグニティブ通信測距ネットワークのリンクによる高度歩行者保護ネットワークの基本検討として車両、歩行者の位置推定と情報通信を同時に行うためのパケット構成の研究、車両および歩行者などの対象物の速度・移動方向などの運動をリアルタイムで解析し車群全体の相対マップを構成するコグニティブ協調通信測距ネットワークに関する一検討を行った。(4)各種提案ネットワークを連携して集団的衝突回避・保守整備を効率的に実現するプラットホームを構築し、実現に必要なUWB無線、コグニティブ無線・ネットワーク技術などのコア技術を評価し最適化を行った。
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