研究課題/領域番号 |
21360187
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 孝三 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (10273731)
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研究分担者 |
廣田 悠介 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (20533136)
木下 和彦 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (40304018)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 高信頼性ネットワーク / セキュアネットワーク / エージェント / 自己組織化 / 仮想ネットワーキング |
研究概要 |
近年、光通信技術の発展によるバックボーンネットワークの大容量化と、アクセスネットワークのブロードバンド化に伴い、インターネット上で動画像や音声などを含めたマルチメディアアプリケーションが提供可能になりつつある。しかし、真の社会インフラとしてこれらのサービスを安定的に供給するためには、単なる情報転送網の容量拡大だけではなく、通信品質(QoS: Quality of Service)の安定的保証が必須条件であり、そのためのネットワーク制御基盤の再構築が必要となっている。 本研究は、多様化するサービス仕様の効率的開発と高信頼性要求の両方の課題を同時に解決するための従来にないICTシステムアーキテクチャの開発を目指すものであり、その基本的なアプローチとしてネットワークの可視化、すなわち、ネットワークの構成・動作を管理者およびユーザに見えるようにすることを新パラダイムとし、サービスおよびシステム機能のコンポーネント化技術、コンポーネントの仮想ネットワーク化技術および仮想ネットワーク間自律分散協調技術を主たる構成要素とするネットワークシステムアーキテクチャを構築する。これによって、従来のブラックボックスとして隠蔽されたネットワークとは根本的に異なる信頼性を得る。 今年度は、多数の通信端末の大規模参加・離脱耐性を有する仮想ネットワークの構築及び管理手法を提案し、その有効性を確認した。これは、昨年度検討したネットワーク資源の節約及び通信遅延を改善する構築法の発展形であり、通信端末個々の特性を自律分散的にネットワーク構築の指標として用いることで、障害や想定外の大規模離脱に対応可能な高信頼仮想ネットワークを構成・維持するものである。また、無線マルチホップネットワークを用いたアクセス網において、自ネットワークの自己組織化と他ネットワークとの協調による高効率・高信頼化を動的に行う手法を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ、応募時の研究計画書通りに進捗している。プロトタイプ実装による実験の準備がやや遅れているが、一方で、自己組織化理論の動的適応について計画以上の成果を得ており、全体としては順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
本研究のまとめにとりかかる。 全要素技術を統合した上で、まず、小規模な評価を行い、基礎的な実証データを得る。それを基に、徐々に規模を大きくする一方、実用面での課題が生じた場合には研究協力者の木下と廣田が中心となってこれに対応し、最終的な提案方式を確定する。そして、ユーザから見たアベイラビリティとサービス品質について総合的に評価し、提案方式の最終動作確認とする。
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