研究課題/領域番号 |
21360195
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山越 芳樹 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10174640)
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研究分担者 |
三輪 空司 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30313414)
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キーワード | 気泡 / ソノポレーション / 音響放射圧 / アンジュレーション / Bierknes Force / 2次超音波 / 超音波 / ドラッグデリバリシステム |
研究概要 |
本研究の目的は「微小気泡自らターゲットを探索しその表面に付着する能力を微小気泡に付与する新たな微小気泡の操作法」を開発することにある。このために超音波中で体積振動を生じる気泡に働く音響放射圧を用いる。平成21年度は、気泡周囲の流速の違いにより2つのメカニズムがあること、このメカニズムの違いにより気泡の制御方法が異なることを実験的、理論的に明らかにした。流速が低い場合には、流路内で気泡が集合しこの集合気泡が2次超音波の波長間隔で配列するような3次元的なクラウドが形成される。このときポンピング超音波の周波数スイープ法など気泡クラウド全体の構造を活用して壁面の気泡密度を向上させるような制御技術が有効になる。一方、流速が早い場合、気泡間相互砂糖の結果生じる気泡の運動として流路壁面付近において流路内を流れる集合気泡によりて気泡の軌跡が動径方向に揺らされる現象(壁面付近の気泡のアンジュレーション)を新たに見つけ出した。この気泡のアンジュレーションを気泡の壁面への付着に積極的に利用することが重要であり、これを利用することで従来難しいと考えられてきた流速が早い場合でも壁面付近の気泡密度を向上できることを実験的に明らかにできた。今後、気泡のアンジュレーション現象を、理論、数値シミュレーション、実験の3つの観点から更に詳細に解析し、流速条件に対して壁面への気泡密度向上の最適条件を明らかにしていく予定である。具体的には、1.気泡間に働くBjerknes力を考慮したアンジュレーション解析用の3次元気泡群シミュレーション法の構築、2.気泡群の実験的観察のための高速度光観察技術の開発、3.気泡操作実験用の生体模擬ファントムの開発である。
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