研究概要 |
1.管路全体系を対象とした推進メカニズムの理論的解明 (1)管路解析モデルの検証(杉本) 昨年度に引き続き,推進管実大実験で求めた推進管継手・推進管の変形特性,現場計測で計測された掘進機の位置・回転角,掘進機制御状況や,管路前端・後端に作用する推進力,および,現場条件や施工条件を,昨年度に開発した管路解析モデルに入力し,推進管の挙動や推進管に発生する応力を解析し,この解析値と現場計測で得られた実測値とを比較することにより,本解析モデルの合理性を検証した.その結果,管路の全体系を対象とした推進メカニズムを理論的に解明できた. (2)管路解析モデルによるパラメータスタディ(杉本) (1)で検証された管路解析モデルを用いて,地盤条件(土被り,地盤種別,地盤反力係数等)・構造物条件(管路線形,推進管長さ・厚さ等)・施工条件(余掘り量等)等を因子とするパラメータスタディを行い,これらの因子が推進管に作用する荷重や推進力に与える影響を把握した. (3)推進管設計荷重,所要推進力の算定手法の提案(杉本) 今後は,(2)を基に,推進管設計荷重,所要推進力の実用的な算定手法を提案するとともに,本研究で開発した管路解析モデルを用いて,より多くの現場計測データを解析することにより,安全で経済的な長距離・急曲線推進を実現するための最適推進条件を検討する予定である. 2.情報収集 本研究に関連する情報収集を目的として,土木学会年次講演会(松山),土木学会トンネル工学研究発表会(東京),IS-Roma(イタリア)に参加した.
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