研究分担者 |
河井 克之 神戸大学, 都市安全研究センター, 准教授 (30304132)
PIPATPONGSA Thirapong 東京工業大学, 学術国際情報センター, 准教授 (10401522)
橘 伸也 埼玉大学, 地圏科学研究センター, 助教 (90432567)
竹山 智英 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (00452011)
金澤 伸一 中央大学, 理工学部, 助教 (20580062)
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研究概要 |
タイ東北部(内陸)では,乾期,雨期の乾湿繰返しに伴って地表面への塩の析出と農業生産の低下が生じている.さらに,塩分を含んだ地下水を利用した塩の生産が行われ,その地下水の汲み上げが地盤変状をもたらしている.このような塩害発生メカニズムを模擬できる数値シミュレータの開発が目的のひとつである.一方,製紙業から排出されるPS(ペーパースラッジ)や浄水場発生汚泥の処理は深刻な環境問題となっている.このような汚泥を1300度程度で焼くと,微細な多孔質構造を持つ安定した(有害金属などがガラス質で強固に密閉された)セラミックとすることができる.この多孔質材はレキ材としての透水性と微細多孔構造ゆえの高い保水性を持つ材料となる.この材料を塩害防止・対策に用いることも目的としている.塩害といった現地の地球環境問題の解決をはかる工学的技術を提供する.このような研究は極めって地盤力学的であって,地盤工学の地球環境問題への積極的な寄与と言える.本年度の成果は以下の通りである.1.圧縮,吸気等の配管接続を必要とせず,電源供給により単独で駆動する精密三軸試験装置(スマート三軸)を改良し,性能を検証した.この装置は移設・運搬が可能であり,タイ東北部へ持参し,現地で地盤特性の把握に利用できる.2.土/水/空気/移流分散連成場における力学挙動を記述できる数学モデルを構築し,有限要素離散化手法を用いた塩害シミュレータを開発した.従来の塩分などの移流分散挙動に限らず,気象条件の変化に伴う不飽和/飽和地盤の変形・応力変化も表現できるものである.3.開発した塩害シミュレータを用いて,マルティング,改良マルティングなどの塩害抑止補助工法の検討を行った
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