研究課題/領域番号 |
21360242
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研究機関 | 政策研究大学院大学 |
研究代表者 |
森地 茂 政策研究大学院大学, 政策研究科, 特別教授 (40016473)
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研究分担者 |
日比野 直彦 政策研究大学院大学, 政策研究科, 准教授 (10318206)
岩倉 成志 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (20223373)
仮屋崎 圭司 財団法人運輸政策研究機構, 運輸政策研究所, 研究員 (80516021)
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キーワード | 交通計画 |
研究概要 |
本年度は、旅客流動モデル、乗降時分推定モデル、列車走行時分推定モデルの構築によるシミュレーション分析を実施した。 平成21年度に実施した「遅延の発生、波及の定量的分析」を発展させ、現象の再現を試みるためモデルの構築を行った。モデルは、i)駅構内における旅客の発生・流動のシミュレーションモデル、ii)車内混雑と乗降人数に着目した列車乗降速度推定モデル、iii)駅停車時分の変化に着目した列車走行速度推定モデルの3段階から構成した。 i)駅構内における旅客の発生・流動のシミュレーションモデルの構築 駅構内の旅客の歩行速度、経路選択、乗降位置選択に影響を及ぼす要因を考慮し、これまでの研究成果である歩行者行動分析の結果を踏まえ、属性別の旅客流動を分析するシミュレーションモデルを構築した。シミュレーション結果は動画による再生を可能とした。 ii)車内混雑と乗降人数に着目した列車乗降速度推定モデルの構築 複数のエージェントからなるマルチエージェントシミュレーションを用いて、旅客一人一人の乗降行動を再現するモデルを構築した。駅に列車が到着時した際に、列車ドア付近の旅客が一度ホームに降車した後、再乗車する影響を考慮し、より精度の高い駅停車時分の推定を行った。 iii)駅停車時分の変化に着目した列車走行速度推定モデルの構築 信号システムと線路閉そくを考慮し、列車間の相互作用により変化する列車の運行挙動を再現するシミュレーションモデルを構築した。駅で発生した遅延が後続列車の運行速度に影響を及ぼし、複数の駅間に遅延の影響が伝播・拡大する現象の推定を行った。
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