研究分担者 |
山本 俊行 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (80273465)
三輪 富生 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (60422763)
佐藤 仁美 名古屋大学, 環境学研究所, 特任助教 (00509193)
金森 亮 名古屋大学, 環境学研究所, 特任助教 (40509171)
|
研究概要 |
地球環境改善が急務の課題となった昨今において,環境に優しい都市交通の実現には道路課金政策(ロードプライシング)の実施が有効であることが実証されつつある.しかし,新たな課金に対する負担感や課金エリア内の経済活動の衰退への懸念から,社会的受容性は低く,本格実施に至らない失敗事例も多い.本研究の目的は,ロードプライシング実施において,課金エリア内の活気を衰退させることなく,むしろ持続的に発展させるための政策実施方法を明らかにすることである.具体的には,受容性や公平性に配慮した新たなロードプライシングであるPDS(駐車デポジットシステム)実施による社会的便益の最大化を念頭に,自動車交通量の削減によって転用可能となった空間を活用した都市・交通機能の再配置(路面電車導入や自転車道整備など),課金収益の最適な社会還元システム,課金額・課金エリアの調整や社会還元タイミングなどの政策実施プロセス,を提示することを目指す.本年度は研究代表者が描くロードプライシングを軸とした今後の都市像や交通体系の将来ビジョンを整理するとともに,名古屋都市圏と対象とした詳細な交通需要予測モデルの構築,PDSの返金システムによる公平性の改善効果分析,パッケージ施策メニューに挙げられるLRT(次世代路面電車)の導入評価,最適なロードプライシング手法に関する検計を行った.
|