I微生物群集構造解析手法の確立 超臨界流体抽出(SFE)法によるキノン抽出条件の検討において、コンポストについては、SFE条件(抽出温度:45℃、抽出圧力:25MPa、抽出時間:30分、モディファイア:メタノール、CO_2流量:2.7ml/分、モディファイア流量:0.3ml/分)で従来の有機溶媒抽出法と同等の抽出量が得られることを確認した。 さらにSFE法による汚泥試料からリン脂質脂肪酸に加えてリン脂質エーテルの抽出条件として、抽出温度80℃、その他の条件はキノン抽出と同条件において最大の抽出量が得られることを確認した。 一方、迅速、高感度、高再現性の分析手法を確立することを目指し、オンラインSFE-HPLC法を開発するための基礎的条件の検討を行った。抽出条件がキノン回収効率に与える影響や回収方法が回収効率や分離効率に与える影響などを確認し、当該手法の可能性を示すことができた。 II微生物群集構造解析手法の応用 メタン発酵槽については、投入基質として、乳牛糞のみ、模擬食品廃棄物のみ、模擬食品廃棄物と乳牛糞を混合して用いた場合を比較し、発酵条件や投入原料の量・種類が変化したときに、キノンプロファイルに加え、リン脂質脂肪酸プロファイルおよびリン脂質エーテルの量が連動して変化することを、はじめて明らかにした。 III微生物群集構造データベースの構築 データベースおよびホームページの作成を進めると共に、過去の文献や情報の収集と文献を項目ごとに整理を引き続き行った。 以上のことから、現時点において、研究の目的および実施計画に概ね実施できていると判断できる。
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