研究課題/領域番号 |
21360253
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米田 稔 京都大学, 工学研究科, 教授 (40182852)
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研究分担者 |
中山 亜紀 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10335200)
杉本 実紀 京都大学, 農学研究科, 助教 (20243074)
三好 弘一 徳島大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (90229906)
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キーワード | ナノシリカ粒子 / 体内動態 / PBPKモデル / 気管内投与 / 尾静脈投与 / 単回投与 / 連続投与 / リスク評価 |
研究概要 |
^<14>C標識したシリカナノ粒子をICRマウス(8週齢、雄)に投与し、血液中に移行した後の体内動態を把握し、これを基にしたヒトに対するリスク評価を行った。シリカナノ粒子の懸濁液をマウス尾静脈から投与し、一定時間経過後(1、24時間後、1週間後)に組織の摘出を行い、各組織におけるシリカナノ粒子の移行量を残存率として経時的に把握した。尾静脈単回投与、尾静脈2回投与実験では、粒径が20、44、130nmの3種のシリカ粒子を使用した。排泄物を測定する実験では、粒径が20、44、106mの3種のシリカ粒子を使用した。これにより、ナノ粒子の定義である1辺が100nm以下の粒子について、粒径依存的に動態が変化するのかを実測し、数理モデルを用いた測定値の再現を試みた。さらに、一般大気中に存在するシリカナノ粒子の実測値を得ることで、大気から各臓器に移行する粒子量を推算した。その結果、曝露直後には血液中に12pgのナノ粒子が移行し、その後約2週間にわたり血液中に粒子が存在していた。臓器への移行量は肺、肝臓、腎臓で高くなり、0.3pg前後の粒子が移行した。多くの組織では曝露から10日後には粒子の移行は見られなくなったが、血液、肝臓、脾臓では、長期に渡って粒子が移行した。血液では投与から15日後まで粒子が移行し、肝臓でも15日後まで移行が見られた。脾臓では移行量は非常に少ないものの、長期に渡って粒子が移行し、曝露から65日後まで僅かに粒子が移行した。本研究課題を通じ、体内動態モデルを使用することで、一般大気環境中におけるシリカナノ粒子の曝露量から生体内の組織に移行しているシリカナノ粒子量を推定することを可能とした。
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