研究課題/領域番号 |
21360274
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
持田 灯 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00183658)
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研究分担者 |
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90251470)
渡辺 浩文 東北工業大学, 工学部, 教授 (60247236)
高木 直樹 信州大学, 工学部, 教授 (00163171)
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キーワード | 気候特性 / 市街地形態 / 温熱快適性 / 日射制御 / 風通し / 環境効率 / 数値解析 / 実測 |
研究概要 |
1)気候特性の類型化と温熱環境実態把握 沿岸都市仙台、内陸都市長野、中国の亜熱帯都市広州の気候特性を比較し、類型化した。そして、仙台と広州で温熱環境実測および屋外空間の暑熱感に関する被験者アンケートを実施し、両都市において人間の暑熱感に影響を及ぼす要因とその影響の相違点を検討した。特に日陰の効果について詳しく分析し、屋外空間における暑熱感をSET^*で評価した場合の問題点を明らかにし、改良すべき点を検討した。 2)実市街地を対象とするCFDのための数値モデルの改良 実際の都市空間に存在し、歩行者レベルの風環境に大きな影響を及ぼす自動車や歩行者等の移動物体の流体力学的効果をCFD解析で再現するためのモデル化の方法に改良を加え、数値解析技術の予測精度を改善した。 3)環境効率の概念に基づく市街地温熱空気環境の評価指標の開発 申請者等が個別の敷地内の建築計画の評価のために開発した"ヒートアイランド緩和に関する建築物の環境効率指標"の概念を用いて、市街地形態の変更に伴う、着目する街区内部の環境改善効果(Quality(Q))と街区の外部への影響(Load(L))を気候数値解析結果から定量的に評価するための方法論を検討し、定式化を行った。特に外部環境負荷(L)については、Large Eddy Simulationを利用して、市街地空間の運動エネルギーの散逸の総量を定量的に評価する新たな手法を開発した。 4)地域特性を反映した環境効率の高い市街地形態に関するパラメトリック・スタディ 隣棟間隔、建物高さ及びその非一様性等のパラメータを系統的に変化させたmicroclimateの数値解析を実施し、着目する市街地のQとLを定量的に評価した。特に仙台と広州の比較に基づき、気候特性の相違と望ましい市街地形態のあり方について詳しく分析した。
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