研究課題/領域番号 |
21360280
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
龍 有二 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (20191695)
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研究分担者 |
白石 靖幸 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (50302633)
小島 昌一 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (90305029)
谷口 初美 産業医科大学, 医学部, 教授 (00037483)
石松 維世 産業医科大学, 産業保健学部, 助教 (40289591)
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キーワード | 建築環境・設備 / 省エネルギー / 衛生 / 環境分析 |
研究概要 |
本年度に行った研究内容および得られた成果は以下の通りである。 1) 地中熱利用ピットを有した建物2棟の室内4箇所および屋外1箇所について、日本建築学会規準に基づいた培養法による浮遊微生物濃度(生菌数濃度)測定に加え、培養できない微生物を加味した浮遊微生物濃度(菌数濃度)測定も同時に行った。また、一般建物において、使用目的が異なる室内3箇所および屋外について、同様に2種類の濃度測定を毎月1回行い、これらの測定によって得られた生菌数濃度と菌数濃度を比較した。 2) 簡易的な地下ピット(簡易モデル)及び実存する施設の地下ピット(実在モデル)を再現した二つの定常解析モデルを作成し、夏季冷房時を対象としたCFD解析を行い、ピット内の伝熱メカニズムや対流熱伝達特性等を明らかにした。簡易モデル解析では、導入外気がピット上部に沿って流れるため床面の冷却効果が小さいこと、実在モデル解析では、ピット上部の梁により床面の対流熱伝達が促進され、冷却効果が向上することを示した。 3) 地中熱利用ピットの3次元非定常伝熱計算が可能なプログラムを作成した。具体的には、過去の予備的な実測で得られた地下ピットの熱挙動データと本伝熱計算モデルによるシミュレーション結果を照合し、モデルの改良と精度の検証を行っている。パラメータ調整によりシミュレーションの実用に十分供する精度であることを確認するとともに、送風量の変更による冷却熱量のケーススタディも試みた。 4) 北九州市内における環境共生モデル住宅にクールチューブを計画・設置した(平成22年3月末竣工)。 今後、本方式の省エネルギー性および空気質レベルを検証する予定であるが、その準備段階として、クールチューブを持たない一般住宅での浮遊微生物濃度測定データの整理、検討を行った。
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