日本の学校は、欧米と比べ学級の生徒数が多く、授業方法、多様性、柔軟性の点で先進的とはいえない。学校施設は、特別教室が充実しているが、今後、建築計画上、教育の変革や新しい試みを許容する柔軟性が望まれる。そこで、近年の小中学校施設を分析して3つの成果を得ている。第一に、小中学校の先進事例について敷地条件、敷地形状、校舎配置の関連性を捉えている。第二に、小学校のオープンスペースにおける家具種類と典型的家具配置を捉え、授業時の利用では教室ユニット内の位置で生じる差異を示している。第三に、小学校の少人数学習時における展開方法を捉え、教科教室型中学校について教科別に最低必要教室数の算定方法を開発している。
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