研究課題/領域番号 |
21360299
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
嘉納 成男 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60112992)
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研究分担者 |
木本 健二 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (30433767)
五十嵐 健 早稲田大学, 理工学術院, 客員教授(非常勤扱い) (20460058)
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キーワード | 品質管理 / 鉄筋工事 / 3次元CAD / 3次元スキャナー / 点群データ |
研究概要 |
今年度は、マンション工事における配筋について計測実験を行い、計測データと3次元CADモデルによる鉄筋の照合を行った。配筋の計測では、計5か所から3次元スキャナーを用いて計測した、この結果、複雑に配筋されている鉄筋について、ほぼすべての鉄筋を点群として計測することが出来た。この鉄筋については、点群データを水平断面に切断することによって、鉄筋の径、鉄筋間隔等をデジタルデータとして把握することが出来ることを明らかにした。 一方、3次元CADモデルでは、施工時に2次元図面に基づき、鉄筋一本一本をパラメトリックモデルとして作成することによって、非常に本数の多い鉄筋モデルにおいても軽量な3次元CADモデルとして作成し得ることを明らかにした。 以上の点群モデルと3次元CADモデルについて座標系を統一することによってモデルを重ね合わせ、その差異を視覚的に確認した。その結果、3次元CAD上において、点群による鉄筋と3次元CADモデルとの位置関係を視覚的に把握でき、配筋の品質管理においては効果を発揮することが判った。 また、鉄筋の点群に基づいて、配筋状態の鉄筋上の点群について周囲の微小部分の面に対する法線を求めることによって、鉄筋を円筒と仮定したときの中心軸を求められることが判った。また、鉄筋部材の細長い特長を点群の形状からその短辺と長辺を比較することによって、鉄筋の方向性を表面のベクトルとして求められることが判った。そして、この両者の技術を用いて、複雑に組まれた鉄筋を個別の鉄筋に分離する技術を確立した。これによって、配筋状態の鉄筋について、その径や間隔等を正確に元得ることが出来る。
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