研究課題
本申請研究は、世界各地の優れたコンバージョン事例の実地調査を通じて、コンバージョン建築に関する世界トップレベルのデータベースを構築し、それらの事例のデザイン手法を考察することによって、コンバージョン建築に関する建築意匠的研究を発展させることを目的とする。本研究は4ヵ年計画であり、1年目はイギリス、スペインを対象とし、2年目は、デンマーク、スウェーデン、スイス、オーストリア、中国・上海、3年目は、ノルウェー、ベルギー、オランダ、ドイツを研究対象地とした。最終年度である平成24年度は、香港、シンガポール、マレーシアを対象とし、平成24年9月25日から10月8日にかけて現地調査を行った。現地調査に際しては、各国で出版されている建築雑誌や建築関連図書を調べて、コンバージョン事例の徹底した収集を行い、現地にてコンバージョンの実態の確認、関係者へのヒアリング、記録写真撮影、資料収集を行った。香港では、約50事例、シンガポールでは約40事例、マレーシアでは約25事例の調査を行い、調査後、各事例の概要のとりまとめ、各地におけるコンバージョンの特徴の考察、代表的事例にみられるデザイン手法の分析、研究成果公表の準備を行った。これらのアジアの諸都市においては、それぞれの都市の歴史や発展状況を背景として、欧米と異なるコンバージョンの実際を見ることができた点は今年度の大きな研究成果であった。4年間の研究成果は大変充実したものとなった。まず、成果全体を、小林克弘,三田村哲哉,角野渉 編著「建築転生 世界のコンバージョン建築 II」鹿島出版会,2013年3月の出版にまとめることができた。また、この4年間に、審査付論文2編、建築学会大会口頭発表23編(6編は発表予定)の形で研究成果を広く公表することができた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)
日本建築学会計画系論文集
巻: Vol.77,678号 ページ: 1983-1989
The 9th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia
巻: A-11-2 ページ: A-11-2