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2009 年度 実績報告書

チタン酸ストロンチウム結晶中の転位に形成させたナノ細線デバイスの作成

研究課題

研究課題/領域番号 21360306
研究機関東京大学

研究代表者

山本 剛久  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (20220478)

研究分担者 溝口 照康  東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70422334)
キーワードチタン酸ストロンチウム / 転位 / 二重ショットキー障壁 / ナノ材料
研究概要

チタン酸ストロンチウム(以下STO)の小傾角粒界における粒界転位配列の制御、解析を行った。傾角が2~8゜の範囲内において粒界には主に刃状転位が配列することが分かった。その転位間隔は傾角に依存して変化し、傾角が増大するとともに転位密度が増大することが明らかとなった。転位コアへのドーパント添加に先立ち、転位コアおよびその近傍における陽イオン比変化に関する基礎的データーについて調べた。まず、高温下での熱処理により、転位近傍がSr過剰となる領域と化学量論比から大きくは変化しない領域とに分類できることが見出された。さらに、この陽イオン比の変化に伴いSr過剰領域では粒界の一部にワァセット化が認められることを突き止めた。この陽イオン比変化は熱処理中に生じる陽イオン空孔の形成挙動と密接に関連すること、また、それら空孔形成エネルギーの差が不定比性をもたらすことを理論計算により明らかにした。このような不定性の発現は、ドーパントの種類に依存する可能性があることについても突き止めた。一方、転位コアへのドーパント添加については、基礎実験で明らかとなった陽イオン比変化をもとにTiサイト置換型のイオンを選択する必要がある。その候補としてLaイオンを用いることとし、粒界上へLa水溶液を塗布後高温下で熱処理を行ったところ転位コア中へのLaの拡散が認められた。この拡散したLaは転位コア部にのみ存在するわけではなくその近傍にも分布していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Electrical current flow at conductive nanowires formed in GaN thin films by a dislocation template technique2011

    • 著者名/発表者名
      Shinichi Amma
    • 雑誌名

      APPLIED PHISICS LETTER (印刷中(掲載確定))

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Atomic structure of threading dislocations in AIN thin films2009

    • 著者名/発表者名
      Yuki Tokumoto
    • 雑誌名

      PHYSICA B-CONDENSED MATTER 404

      ページ: 4886-4888

    • 査読あり
  • [学会発表] 構造・機能セラミックスの粒界計測と組織制御に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      山本剛久
    • 学会等名
      日本セラミックス協会
    • 発表場所
      東京農工大学
    • 年月日
      2010-03-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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