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2010 年度 実績報告書

アルカリ形燃料電池用新規電解質の開発と燃料電池特性の評価

研究課題

研究課題/領域番号 21360327
研究機関東京都市大学

研究代表者

永井 正幸  東京都市大学, 総合研究所, 教授 (80112481)

研究分担者 宗像 文男  東京都市大学, 工学部, 教授 (50386356)
キーワード燃料電池 / 水酸化物伝導体 / イオン交換容量 / 電気伝導度 / エポキシ変性シリコン / クラスター構造 / 架橋剤 / 電池特性
研究概要

平成21度においては、固体アルカリ形燃料電池を実用化するために必要な電気伝導度に近い値を示す試料の作製を目指して、出発原料の選択と作製条件の検討を行った。平成22年度には、電気伝導度を増大させると同時に、適度な強度と柔軟性を備えた試料を作製し、その分析評価を行うことに主として取り組んだ。マトリックスの骨格を形成するポリマーの主鎖1ユニット当たりのイオン伝導性に寄与する官能基数の増加に有効な出発物質の選択を行った。側鎖エポキシ変性シリコンオイルにトリエチルアミンと水を加え、アセトン溶媒中で撹伴した。次に、架橋剤として両末端アミノ変性シリコンオイルを加え固化した。試料のイオン伝導性は、蒸留水に12時間浸漬後、カーボンペーパーを電極とした交流インピーダンス測定により評価した。
作製した試料のイオン交換容量は0.86mmol/gであった。電気伝導度は、40~80℃において、相対湿度60,80%の条件下で測定した。電気伝導度は、80℃,60%のときに最大値を示し、1.0×10-5S/cmであった。フッ素樹脂系のイオン交換膜と条件下で比較して、2桁近く低い理由は、イオン交換容量が半分程度と低く、また導電パスとなるクラスター構造が連続して形成されていないためであると考えられる。今後は、イオン交換容量の増大とともに、試料の調整条件を制御して、導電パスの連続的なネットワークを形成すること、および得られた試料の膜電極接合体を作製し、燃料電池特性の評価を行う。なお、現状では、電池の出力が小さいが、膜電極接合体にすることにより、電極と電解質の界面抵抗を減少させることが示唆されており、出力向上に繋がるものと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Properties of Nafion Membranes Modified with 3-mercaptopropyl triethoxysilane2010

    • 著者名/発表者名
      H.Lee, S.B.Park, M-H.Oh, S.Suzuki, M.Nagai, Y-I.Park
    • 雑誌名

      Proceeding of the 1^<st> symposium on fuel cell at Tokyo City University Advanced Research Laboratory

      ページ: 1-5

  • [学会発表] シリコーン系アニオン交換膜形燃料電池用電解質膜2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木智史・永井正幸
    • 学会等名
      電気化学会
    • 発表場所
      横浜国立大学(神奈川)
    • 年月日
      2011-03-30

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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