研究概要 |
本研究では,シアー構造を持つ欠陥の導入によって電気伝導を示すようになることが報告されている酸化物半導体(具体的には酸素欠損型TiO2)について,電気伝導特性,熱伝導性の詳細を調べることで導電性の面欠陥を持つ材料を熱電材料として利用する可能性を明らかにした. 酸素欠損型TiO2においてZTの最高値として0. 12を得ることができた.これは通常の方法で焼結した酸化物としては非常に高い性能である.この高いZT値はシアー構造部で熱フォノンが強く散乱されていることによっていることが明らかとなり,熱フォノンの散乱源を熱処理という簡便な方法で大量に導入することが可能であることが示された.
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