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2009 年度 実績報告書

高分散性ナノ粒子のプラズマ気相発生・輸送制御によるナノ空隙構造膜の生成

研究課題

研究課題/領域番号 21360380
研究機関広島大学

研究代表者

島田 学  広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70178953)

キーワードナノ材料 / 薄膜・微粒子形成操作 / 微粒子移動操作 / 非凝集粒子 / 堆積
研究概要

本研究では、内部にナノスケールの微細空隙を有した純度の高い膜状物質を気相プロセスで作成するために、非平衡RFプラズマCVD法を用いた分散性の高いナノ粒子の生成と、ナノ粒子を輸送し基板表面に連続的に堆積させて膜を形成させる手法を組み合わせた技術を開発して、その有用性を明らかにしつつ、膜の構造に応じた適切な生成条件を提示することを目的として研究を行った。本年度の研究成果の概要は、以下のとおりである。
1. RFプラズマを用いた粒子発生ユニットを検討した。このユニットは、円筒形の接地電極の中心軸に沿って棒状のRF電極が貫通した構造を有し、両電極間の環状部に形成された非平衡プラズマ場に原料ガスとキャリアガスを流通させることで、ナノ粒子を気相で連続的に発生させられるように設計した。これを、ガス供給系、高周波電源、整合器などと組み合わせることで、ナノ粒子発生装置を製作した。
2. 金属アルコキシド蒸気を原料として、堆積用モデル粒子の発生を行い、流通ガス流量・圧力、原料濃度、プラズマ電力などの操作条件を変化させて、装置の粒子発生特性を予備的に把握した。
3. ナノ粒子を堆積させるための堆積用チャンバを、ナノ粒子の輸送速度や基板への到達頻度を変化させるべく、ガス流速・圧力や、電場、温度場を調整できるように設計して製作した。
4. 粒子発生装置とチャンバを接続し、チャンバ内に設置したシリコンウェハ小片を基板としてナノ粒子を堆積させ、堆積層の表面、断面を電子顕微鏡で観察する予備的実験を行った。発生装置およびチャンバの操作条件や、チャンバの構造に変更、改良を重ねることで、膜状の堆積物が形成されていく過程を検討できる条件を見いだした。さらに、フーリエ変換赤外分光装置により、粒子および膜の組成を評価できることも確認した。以上の成果により、次年度以降の堆積実験を行う準備が整った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Synthesis of Gallium Nitride Nanoparticles by Microwave Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition Method2010

    • 著者名/発表者名
      島田学
    • 雑誌名

      Chem.Vap.Deposition (掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高周波非平衡プラズマ中の微粒子の計測と制御2009

    • 著者名/発表者名
      島田学
    • 雑誌名

      J.Vacuum Soc.Japan 52・9

      ページ: 484-490

    • 査読あり
  • [学会発表] ナノサイズクラスターの堆積による表面形態の形成過程2009

    • 著者名/発表者名
      村上詩織, 飯田大樹, 島田学
    • 学会等名
      化学工学会第41回秋季大会
    • 発表場所
      東広島市
    • 年月日
      2009-09-17
  • [学会発表] RF非平衡プラズマ場を用いた高分散ナノ粒子合成プロセス2009

    • 著者名/発表者名
      小坂知徳, 島田学
    • 学会等名
      化学工学会第41回秋季大会
    • 発表場所
      東広島市
    • 年月日
      2009-09-17
  • [学会発表] プラズマ中エアロゾル粒子を用いた複合薄膜の合成2009

    • 著者名/発表者名
      田尾亜紀子, 汪偉寧, 島田学
    • 学会等名
      第26回エアロゾル科学・技術研究討論会
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2009-08-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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