ガス導入アーク放電法により合成したPd-Ni合金内包単層カーボンナノホーン(SWCNH)による高圧水素吸蔵実験を磁気浮遊天秤を使用して行なった。Pd-Ni合金内包SWCNHはPd-Ni合金のみの場合やSWCNHのみの場合よりも多くの水素を吸蔵できることがわかった。この理由として、スピルオーバー効果と呼ばれるPd-Ni表面における水素の触媒効果による解離により生じる水素原子の炭素中の拡散によって、SWCNH内部のPd-Ni合金に水素が到達・吸蔵が起こることによると考えられる。水素の吸蔵量が多い理由は、その効果で生成した水素原子の一部がSWCNHの炭素部分に残留していると考えられる。Pd-Ni合金内包SWCNHを350℃で酸素中加熱処理をし、SWCNHの炭素部分に細孔を開けた。その結果、水素吸蔵速度は顕著に増加した。
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