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2009 年度 実績報告書

金属錯体を前駈体として利用したナノ空間制御された複合金属酸化物触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21360397
研究機関愛媛大学

研究代表者

八尋 秀典  愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (90200568)

研究分担者 山口 修平  愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (50397494)
キーワードペロブスカイト型酸化物 / 有機シアノ錯体 / CO酸化反応 / 炭酸塩 / 燃料電池 / プロトン導電体 / 空気極
研究概要

1. シアノ錯体の熱分解により調製したABB'O_3ペロブスガイト型酸化物SmFe_xCo_<1-x>O_3のCO酸化活性と活性制御因子について検討した.SmFe_xCo_<1-x>O_3のCO酸化活性は,x=0.5で最大活性を示した.x=0.2-0.8において,CO酸化活性は,SmCoO_3,SmFeO_3よりも高く,明らかにFeとCoの共存による相乗効果が認められた.触媒活性と表面O_<ads>/Smとの間に相関関係が認められ,SmFe_xCo_<1-x>O_3のCO酸化反応の相乗効果は,CoとFeが共存することによる表面吸着酸素の増加に寄与していると結論した.
2. ペロブスカイト型酸化物SmFeO_3を異なる四つの調製法(シアノ錯体熱分解(CN),高分子前駆体分解法(PP),逆均一沈殿法(RHP),逆ミセル法(RM))により調製し,CN法の特異性について検討した.RHP,RM法により調製した触媒の比表面積は他の調製法により調製した触媒よりも大きかった.また,XPSおよびTPD測定から(a)CN,PP法で調製した触媒では多くの炭酸イオン種が存在していること,また,炭酸イオン種はFe上に生成し触媒活性点の数を減少させていること,(b)RHPおよびRM法により調製した触媒表面は,CNおよびPP法により調製した触媒の表面よりもFe濃度が高いこと,などの知見を得た.また,CO酸化活性は調製法を問わずに表面Fe濃度によって制御されることを明らかにした.
3. 粒子サイズの異なるペロブスカイト型酸化物La_<1-x>Sr_xFeO_3をプロトン導電性固体酸化物形燃料電池の空気極に用いて電極特性を比較・検討した.粒子サイズは電極特性に影響を与え,粒子サイズが小さい方が高い電極特性を示すことがわかった.これは,微粒子化による反応場の増大に起因していると考察した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Catalytic activity of multi-metallic perovskite-type oxide prepared by the thermal decomposition of heteronuclear cyano complex, Sm[Fe_xCo_<1-x>(CN)_6] nH_2O2009

    • 著者名/発表者名
      H.Yahiro
    • 雑誌名

      Topics in Catalysis 52

      ページ: 823-827

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Catalytic Property of Perovskite-type Oxide Prepared by Thermal Decomposition of Heteronuclear Complex2009

    • 著者名/発表者名
      H.Yahiro
    • 雑誌名

      Catalysis Surveys from Asia 13

      ページ: 221-228

    • 査読あり
  • [学会発表] 有機シアノ錯体により調製したペロブスカイト型酸化物の触媒特性2010

    • 著者名/発表者名
      八尋秀典
    • 学会等名
      第10回セラミックス基礎科学討論会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター (沖縄県)
    • 年月日
      2010-01-12
  • [学会発表] ペロブスカイト型酸化物の導電性とプロトン導電性IT-SOFCにおける電極特性との関連2009

    • 著者名/発表者名
      八尋秀典
    • 学会等名
      2009年日本化学会西日本大会
    • 発表場所
      愛媛大学 (愛媛県)
    • 年月日
      2009-11-08
  • [学会発表] Catalytic activity of perovskite-type oxide SmFe_xCo_<1-x>O_3 prepared by the thermal decomposition of cyano complex2009

    • 著者名/発表者名
      八尋秀典
    • 学会等名
      The 4thChina-Japan Workshop on Environmental Catalysis and Eco-Materials
    • 発表場所
      名古屋大学 (愛知県)
    • 年月日
      2009-11-05
  • [学会発表] プロトン導電性IT-SOFCにおける電極形態制御と電気化学的特性2009

    • 著者名/発表者名
      八尋秀典
    • 学会等名
      日本セラミックス協会第22回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      愛媛大学 (愛媛県)
    • 年月日
      2009-09-17

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2014-06-02  

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