研究概要 |
本研究の目的は,これまでの研究で構築したCFD援用船型最適化手法の個々の要素技術を高速ウォータージェット推進船型の設計に適用できるレベルへ高めるとともに,従来研究で構築したSBDプロトタイプのシステム再統合による高度化を行い,わが国の造船設計に適合したCADのインターフェースを拡充することによって高度SBD手法を構築し,わが国の造船工学における世界的優位性を維持・発展させる基礎技術を確立することである. 本年度は最終年度であり,本課題研究のPhase3(多目的関数最適化問題・SBDシステム最終評価フェーズ)を実施した.本年度のタスク(Task-3.X)は以下のように定義されていた:(Task-3.1)PCクラスター並列計算環境の増強(PI,D);(Task-3.2)多目的関数最小化問題の定式化;(Task-3.3)多目的関数最小化問題の実行ならびにSBDシステム評価・改良,以上3項目である.これら所期の目的はほぼ全て達成でき,本課題で最終目標としている多目的(抵抗および運動性能を予定)・最適化問題のデモンストレーションまでを完了する事が出来た.なお,本年度並びに3ヵ年研究を総括する研究成果の報告については,平成23年9月に米国ハワイで開催された第11回高速海上輸送に関する国際会議(FAST2011)において中間報告を行っているが,平成24年夏にスウェーデンで開催される第29回船舶流体力学に関する国際会議(29 TH Symposium on Naval Hydrodynamics)においても実験検証の結果を加えて発表する予定である.
|