研究分担者 |
田中 和夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70171741)
村上 泉 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (30290919)
芦川 直子 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (00353441)
砂原 淳 核融合科学研究所, レーザー技術総合研究所, 研究員 (00370213)
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研究概要 |
銅・アルミ・タングステン・リチウム・鉛・炭素に短パルス高強度レーザー(YAG 3ω、6ns,10^8-10^9W/cm^2)を照射した際に発生するアブレーションプルーム同士を交差衝突させる「交差プルーム法」により行われた実験結果から以下に挙げたように、いくつかの興味深い事実が明らかになった。(1)炭素の交差プルーム法によるプルーム衝突実験では、クラスター分子:C_2,C_3,C_4,C_5,C_6等が生成することが分かったが、C_6生成量が最大値を取るような条件(レーザーエネルギー~2J/cm^2/pulse)でプルーム同士を衝突させると、カーボンナノチューブ(CNT)やカーボンマイクロチューブ(CMT)等が生成することが分かった。 (2)リチウム・鉛のような金属プルームでは、一般にクラスター形成は、認められなかったが、100ナノ~10ミクロン程度の直径を持つ液滴状エアロゾルの形成が認められた。 (3)炭素プルーム交差実験を水素雰囲気中(水素分圧10-50Pa)で行うと、原子数比で0.1<H/C<0.3と、非常に高濃度の水素共堆積蒸着膜が形成されることが分かった。 (4)リチウム・鉛と水素の共堆積実験からリチウムの場合は、炭素と同等の水素吸蔵が認めらたが、鉛がエアロゾルに混入すると水素吸蔵量が1~2桁少くなることが分かった。 (5)以上の交差プルーム法によるエアロゾル形成に関する詳しい物理モデルが提唱され、その検証が開始された。
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