研究課題
本研究は税関や核廃棄物処理において要求されている、隠蔽された任意の物質を測定する手段として、原子核共鳴蛍光散乱を利用した非破壊同位体イメージングについて研究を行うものであり、当該年度においては、高エネルギー電子とレーザーの散乱によって生成した高単色性でエネルギー可変なMeV 領域のγ線を用いて、核物質に対するNRFイメージングに関するデータの取得を行った。より具体的には、核物質(高濃縮ウラン235)に対して、Duke大学のHIGS施設のFEL-LCSガンマ線ビームを照射した。照射したガンマ線は最大エネルギー1.74MeVでありエネルギー幅約5%で、収量は10^7γ/sである。このガンマ線によりウラン235で原子核共鳴蛍光散乱される1.733MeeVのガンマ線を高純度Ge検出器及びLaBr3(Ce)検出器アレイにより測定した。この結果、約8時間の計測で有為な1.733MeVのレベルの信号を、2種類の検出器で検出する事に成功し、イメージングに必要なガンマ線収量、検出器の効率及びウラン235の質量について重要な知見を得た。2)一方、共鳴散乱ガンマ線の測定手法に関して、前年度行ったGEANT4(モンテカルロ法による計算コード)の拡張モジュールを用いて現実的な体系での原子核共鳴蛍光散乱の計算を行い、検出器配置等の最適化が可能になった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of Zero-Cabon Energy Kyoto
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