研究課題/領域番号 |
21360469
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岩瀬 彰宏 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60343919)
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研究分担者 |
堀 史説 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20275291)
岡本 芳浩 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子応用部門, 研究主幹 (70370369)
篠嶋 妥 茨城大学, 工学部, 教授 (80187137)
石川 法人 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎部門, 研究主幹 (90354828)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 原子力エネルギー / セラミックス / 格子欠陥 / 核燃料模擬物質 / イオン照射 |
研究概要 |
CeO2バルク試料との比較を行うため、薄膜CeO2試料をRFマグネトロンスパッタ法を用いて作成し、イオン照射実験に用いた。200MeV Xeイオン、10MeV Iイオンを照射し、格子定数変化や局所原子配列変化を評価した。その結果、バルク試料と異なり薄膜試料では、イオン照射量の増加とともに格子定数が減少することが見出された。この現象は。イオンの電子的阻止能とよく相関を持ち、電子的阻止能に比例する面積を有するイオンパス周辺領域が照射により収縮していることが解析の結果わかった。また、CeO2バルク試料では、これまでに、イオン照射により強磁性が発現することを報告してきたが、この強磁性状態の熱的安定性を見るために、照射後の大気アニール実験を行った。その結果、800℃までにほぼ強磁性状態が消滅することが判明した。また、それに伴って、照射によって変化していた格子定数もほぼ照射前の値に回復した。この結果は、どのような種類の格子欠陥がCeO2の構造や磁性に影響を及ぼしているかを知るのに重要なものである。さらに、UO2およびCeO2の単結晶に高エネルギーイオンが照射された際の構造変化を分子動力学法によりシミュレートした。与えられた初期エネルギーは、約0.3psという短時間で、結晶構造をアモルファス構造に変化させるのに使われたのち、試料中で散逸した。UO2においてはアモルファストラック半径Raと付加した熱的エネルギーgSeとが 大きな相関をもつことを明らかにした。Si、SiO2の場合と比較したところ、UO2ではアモルファス形成の熱的な閾エネルギーがはるかに高いことが分かった。この原因として、UO2では長距離のクーロン相互作用が働いていることが考えられる。また同じ熱的エネルギーではCeO2の方がUO2よりも構造が安定であることも分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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