研究概要 |
トランスアミドソームによるアミルアシルtRNA(Gln-tRNA^Gln,Asn-tRNA^Asn)の間接合成経路における多分子協調機構を解明するため,黄色ブトウ球菌と緑膿菌由来のトランスアミドソームの各構成因子6個の大量調製を行い,2種類のトランスアミドソームを再構し,結晶化を試みた結果,緑膿菌由来のAsn-tRNA^Asnトランスアミドソームの構造解析に成功した.得られた結晶構造は,生化学実験と一致して,tRNA^Asn:ND-AspRS:GatCAB=2:2:2の割合で構成され,tRNA^Asnのアクセプターステムが,ND-AspRSの活性部位に位置していたことから,tRNA^Asnがアミノアシル化される前の状態と言え,この後,アクセプターステムがアミノアシル化(ミスチャージ)され,GatCABの活性部位に向かってフリップすることで,トランスアミデーション反応が起こると考えられる.
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