研究課題/領域番号 |
21370044
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
後藤 祐児 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (40153770)
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研究分担者 |
櫻井 一正 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教 (10403015)
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キーワード | アミロイド蛋白質 / 脳神経疾患 / 透析アミロイドーシス / 脳神経疾患 / アルツハイマー病 / 糖尿病 / 蛍光顕微鏡 / NMR |
研究概要 |
透析アミロイドーシスの原因となるβ2ミクログロブリン、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβ、II型糖尿病の原因となるIslet Amyloid Polypeptide (IAPP)を材料として、全反射蛍光顕微鏡による一線維・リアルタイム解析を行い、アミロイド超分子構造の形成機構を探った。これと並行して、溶液NMRと重水素交換反応を組み合わせた構造解析を行い、アミロイド中間体の立体構造を解析した。 (1) 全反射蛍光顕微鏡によるアミロイド線維形成反応の一線維・リアルタイム観察:全反射蛍光顕微鏡を用いて、アミロイド超分子構造形成の分子機構を研究した。特にアミロイドβを用いて、レーザー光によるアミロイドの損傷と爆発的増殖:線維形成の直接観察を進めた。レーザーエネルギーに対して、弱いときはアミロイドの増殖、強いときは崩壊が起き、全体でベル型の依存性を示すことを明らかにした。 (2) 溶液NMRによる線維中間体の解析:重水素交換-溶液NMR解析によって、β2ミクログロブリンの線維形成中間体を解析した。線維の側面に結合した初期中間体の蓄積すること、このような中間体ではまだ水素結合は形成されておらず、重水素交換からも保護されていないことを明らかにした。 (3) マイクロプレートリーダの活用:マイクロプレートリーダを購入したことにより、アミロイドのアッセイが容易になった。超音波処理と組み合わせ、多検体に対して、超高速で簡便にアミロイド線維を作製する方法を開発した。
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