eRF3ファミリーGタンパク質によるmRNA品質管理機構の解明

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21370080
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 分子生物学
• 研究機関: 名古屋市立大学
• 研究代表者: 星野 真一 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40219168)
• 研究分担者: 細田 直 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (40438198)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2012
• キーワード: mRNA品質管理 / eRF3 / 翻訳終結 / mRNA分解 / Gタンパク質

研究概要

研究代表者はこれまで、正常なmRNAの分解が終止コドン上での翻訳終結と共役して開始されること、またG蛋白質eRF3がその制御において中心的な役割をはたしていることを証明した。本研究においては、終止コドンをもたない異常なmRNAを分解する品質管理機構(ノンストップ型mRNA分解:NSD)がヒトにおいても存在し、eRF3と相同なG蛋白質Hbs1とエキソソームがそのメカニズムにおいて不可欠な役割をはたしていることを証明した。

研究成果

• [雑誌論文] Hbs1-Dom34 functions in non-stop mRNA decay (NSD) in mammalian cells. (2013)
  • 著者名/発表者名: Saito, S., Hosoda, N., Hoshino, S.
  • 雑誌名: J Biol Chem 巻: (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Anti prolifetative protein Tob directly regulates c-myc proto-oncogene expression through cytoplasmic polyadenylation element-binding protein CPEB. (2013)
  • 著者名/発表者名: Ogami, K., Hosoda, N., Funakoshi, N., Hoshino, S.
  • 雑誌名: Oncogene 巻: (in press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Molecuar cloning and characterization of a novel isoform of the non-canonical poly(A) polymerase PAPD7. (2013)
  • 著者名/発表者名: Ogami,K., Cho, R., Hoshino, S.
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun 巻: 432 ページ: 135-140
  • 査読あり
• [雑誌論文] Translation termination factor eRF3 is targeted for caspase-mediated proteolytic cleavage and degradation during DNA damage-induced apoptosis. (2012)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto, Y., Hosoda, N., Datta, P., Alnemri, ES., Hoshino, S.
  • 雑誌名: Apoptosis 巻: 17 ページ: 1287-1299
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mechanism of the initiation of mRNA decay: role of eRF3 family G proteins. (2012)
  • 著者名/発表者名: Hoshino, S.
  • 雑誌名: Wiley Interdiscip Rev RNA 巻: 3 ページ: 743-757
  • 査読あり
• [雑誌論文] Biological role of the two overlapping poly(A)-binding protein interacting motifs 2 (PAM2) of eukaryotic releasing factor eRF3 in mRNA decay. (2012)
  • 著者名/発表者名: Osawa, M., Hosoda, N., Nakanishi, T., Uchida, N., Kimura, T., Imai, S., Machiyama, A., Katada, T., Hoshino, S., Shimada, I.
  • 雑誌名: RNA 巻: 18 ページ: 1957-1967
  • 査読あり
• [雑誌論文] Anti-proliferative protein Tob negatively regulates CPEB3 target by recruiting Caf1 deadenylase. (2011)
  • 著者名/発表者名: Hosoda, N., Funakoshi, Y., Hirasawa, M., Yamagishi, R., Asano, Y., Miyagawa, R., Ogami, K., Tsujimoto, M., Hoshino, S.
  • 雑誌名: EMBO J 巻: 30 ページ: 1311-1323
  • 査読あり
• [雑誌論文] Quantitative characterization of TOB interactions provides the thermodynamic basis for translation termination-coupled deadenylase regulation. (2010)
  • 著者名/発表者名: Ruan,L., Osawa, M., Hosoda, N., Imai, S., Machiyama, A., Katada, T., Hoshino, S. and Shimada I.
  • 雑誌名: J Biol Chem 巻: 285 ページ: 27624-27631
  • 査読あり
• [学会発表] mRNA3'末端プロセシングを標的とした遺伝子発現制御・RNA品質管理機構の解明 (2013)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 2012年度新学術領域研究『RNA制御学』班会議
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20130107-09
• [学会発表] 細胞内mRNP顆粒形成の分子メカニズム (2013)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第133回薬学会、シンポジウム『RNAダイナミクスから迫る生命現象』
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2013-03-29
• [学会発表] 切断型eRF3によるアポトーシス阻害タンパク質IAPを介したアポトーシス制御機構の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第133回薬学会年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2013-03-28
• [学会発表] Anti prolifetative protein Tob directly regulates c-myc proto-oncogene expression through cytoplasmic polyadenylation element-binding protein CPEB. (2012)
  • 著者名/発表者名: Ogami, K., Hosoda, N., Funakoshi, N., Hoshino, S.
  • 学会等名: EMBO/EMBL symposium 'The complex life of mRNA'
  • 発表場所: ドイツ、ハイデルベルク
  • 年月日: 20121007-10
• [学会発表] Translation termination factor eRF3 is targeted for caspase-mediated proteolytic cleavage and degradation during DNA damage-induced apoptosis. (2012)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto, Y., Hosoda, N, Datta, P., Alnemri, ES., Hoshino, S.
  • 学会等名: EMBO/EMBL symposium 'The complex life of mRNA'
  • 発表場所: ドイツ、ハイデルベルク
  • 年月日: 20121007-10
• [学会発表] 非正準ポリ(A)ポリメラーゼPAPD7の新規アイソフォームの同定と機能解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、市川史、星野真一
  • 学会等名: 第14回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20120718-20
• [学会発表] mRNA3'末端プロセシングを標的とした遺伝子発現制御・RNA品質管理機構の解明 (2012)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 2011年度新学術領域研究『RNA制御学』班会議
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 20120106-07
• [学会発表] 細胞質ポリA鎖伸長因子CPEBによるc-myc mRNAの安定性制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 三瓶祥子、尾上耕一、星野真一
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2012-12-15
• [学会発表] 非正準ポリAポリメラーゼPAPD5, PAPD7の機能解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 趙理海、尾上耕一、星野真一
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2012-12-15
• [学会発表] テロメラーゼRNA(TLC1)の成熟化機構の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中麻記子、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2012-12-15
• [学会発表] 癌抑制遺伝子産物Tobによる転写後のc-myc遺伝子発現調節機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、細田直、船越祐司、星野真一
  • 学会等名: 第58回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2012-07-09
• [学会発表] 翻訳終結因子GSPT/eRF3のカスパーゼ依存的切断の生理的意義の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第76回日本生化学会中部支部例会・シンポジウム
  • 発表場所: 岡崎
  • 年月日: 2012-05-26
• [学会発表] 癌抑制遺伝子産物Tobによるc-myc遺伝子の発現調節機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、細田直、船越佑司、星野真一
  • 学会等名: 第132回薬学会年会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2012-03-29
• [学会発表] mRNA3'末端プロセシングを標的とした遺伝子発現制御・RNA品質管理機構の解明 (2011)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 2010年度新学術領域研究『RNA制御学』班会議
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20110106-07
• [学会発表] PAM2モチーフ含有タンパク質USP10のストレス顆粒形成に果たす役割 (2011)
  • 著者名/発表者名: 杉山遥、成瀬貴文、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第57回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2011-07-09
• [学会発表] テロメラーゼRNA(TLC1)の成熟化機構の解明 (2011)
  • 著者名/発表者名: 田中麻記子、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第57回日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2011-07-09
• [学会発表] Anti-proliferative protein Tob negatibely regulates c-myc oncogene expression by accelerating mRNA deadenylation (2011)
  • 著者名/発表者名: Ogami K, Hosoda N, Funakoshi Y, Hoshino S
  • 学会等名: RNA 2011 (6th annual meeting of the RNA society)
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2011-06-14
• [学会発表] Nuclear body formation on the specific long noncoding RNAs. (2011)
  • 著者名/発表者名: Hirose, T
  • 学会等名: Tokyo RNA Club the 5th meeting
  • 発表場所: Tokyo
  • 年月日: 2011-06-13
• [学会発表] 癌抑制遺伝子産物Tobは癌原遺伝子c-mycの発現を負に制御する (2011)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、細田直、船越祐司、星野真一
  • 学会等名: 第131回薬学会年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2011-03-31
• [学会発表] カスパーゼによる翻訳終結因子eRF3の分解と翻訳抑制 (2011)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第131回薬学会年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2011-03-30
• [学会発表] mRNA3'末端ポリA鎖を標的とした遺伝子発現制御・RNA品質管理機構の解明 (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 2009年度 新学術領域研究『RNA制御学』班会議
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 20100108-09
• [学会発表] 癌抑制遺伝子産物TobにおよるmRNA分解開始調節の分子メカニズム (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: "GCOE特別セミナー"(招待講演)東京大学医科学研究所
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-11-16
• [学会発表] Anti-proliferative protein Tob negatively regulates CPEB3 target by recruiting Caf1 deadenylase. (2010)
  • 著者名/発表者名: Hosoda N, Funakoshi Y, Yamagishi R, Ogami K, Hoshino S
  • 学会等名: Cold Spring Harbor Meeting "Translational control"
  • 発表場所: New York, USA
  • 年月日: 2010-09-14
• [学会発表] RNAのプロセシングと品質管理(オーバービュー) (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第12回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-28
• [学会発表] 癌抑制遺伝子産物TobはRas-MAPKシグナルの下流でc-myc mRNAの安定性を直接制御する (2010)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、細田直、船越祐司、星野真一
  • 学会等名: 第12回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-28
• [学会発表] アポトーシス時における翻訳終結因子eRF3を標的とした翻訳制御 (2010)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 第12回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-28
• [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因遺伝子Ataxin-2がストレス顆粒形成に果たす役割 (2010)
  • 著者名/発表者名: 成瀬 貴文、的場 洋子、細田 直、星野真一
  • 学会等名: 第12回日本RNA学会年会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-07-27
• [学会発表] 酵母プリオン[Psi+]の表現型解析から見出した翻訳終結因子eRF3の新規機能 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡本淳志、細田直、星野真一
  • 学会等名: 日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 岐阜
  • 年月日: 2010-07-03
• [学会発表] No go decay (NGD(によるmRNA品質管理機構の解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 堀川桂、細田直、星野真一
  • 学会等名: 日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 岐阜
  • 年月日: 2010-07-03
• [学会発表] 癌抑制遺伝子産物Tobによる遺伝子発現制御 (2010)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第130回薬学会、シンポジウム『RNA研究の最前線:RNA動態制御の分子基盤から創薬応用まで』
  • 発表場所: 岡山
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] mRNA3'末端ポリA鎖を標的とした遺伝子発現調節 (2009)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 第82回日本生化学会大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2009-10-22
• [学会発表] mRNA3'末端ポリA鎖を標的とした遺伝子発現制御 (2009)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 学会等名: 北大農学部公開セミナー
  • 発表場所: 札幌市
  • 年月日: 2009-09-18
• [学会発表] mRNA品質管理機構に置けるG蛋白質eRF3の役割 (2009)
  • 著者名/発表者名: 細田直、星野真一
  • 学会等名: 特定領域研究「G蛋白質シグナル」研究班会議
  • 発表場所: 千葉
  • 年月日: 2009-09-10
• [学会発表] 癌抑制遺伝子BTGの生理的役割の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山岸良多、細田直、岩松明彦、星野真一
  • 学会等名: 日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-07-11
• [学会発表] 脊髄小脳変性症の原因遺伝子Ataxin-2の生理的役割 (2009)
  • 著者名/発表者名: 成瀬貴文、的場洋子、細田直、星野真一
  • 学会等名: 日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-07-11
• [学会発表] ストレスによる翻訳終結因子eRF3/GSPT1プロセシングの分子機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 橋本芳史、細田直、星野真一
  • 学会等名: 日本薬学会東海支部大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-07-11
• [図書] mRNA分解研究と創薬、日本薬理学雑誌 (Folia Pharmacol. Jpn.) 136 (2010)
  • 著者名/発表者名: 尾上耕一、星野真一
  • 総ページ数: 150-154
• [図書] 真核生物mRNA分解開始の分子機構、蛋白質・核酸・酵素 54 (2009)
  • 著者名/発表者名: 星野真一
  • 総ページ数: 2066-2072