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2009 年度 実績報告書

AMH系による性的可塑性の分子基盤解析

研究課題

研究課題/領域番号 21370101
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

田中 実  基礎生物学研究所, 生殖遺伝学研究室, 准教授 (80202175)

キーワードAMH / メダカ変異体 / 生殖細胞 / 性転換 / 生殖腺 / MIS
研究概要

フランスINSERM研究所のClemente教授との共同研究により、変異amhrIIのタイプの同定を行なった。変異amhrII cDNA全長を単離、I型受容体を発現し下流のシグナルをルシフェラーゼで検出できる細胞株に導入、精製AMHを添加することで変異タイプを同定したところ、シグナルが全く伝わらなくなることから、機能喪失変異であることが判明した。同時にこのスレオニンが活性にきわめて重要であることも明らかとなった。さらにAMH下流のSMADシグナル経路が存在するかを明らかとするため、smad発現を調べ、生殖腺体細胞に発現していることを確認した。
hotei変異遺伝子(amhrII)はin situレベルで体細胞側で発現が検出される。またそのリガンドであるamh遺伝子も同じ細胞で検出されることから、AMHシグナルはオートクライン的に体細胞で働くと予期される。しかし、その表現型は生殖細胞が過剰増殖として認められるため、生殖細胞で発現する微量の変異遺伝子が表現型を引き起こしている可能性は否定できない。そこでこのことを検定するために、野生型と変異体メダカとの間でキメラメダカを作製して解析を行なった。その結果、変異型生殖細胞が野生型生殖腺に入っても過剰増殖はしないが、野生型生殖細胞が変異体生殖腺に入ると表現型を示すことが明らかとなった。このことは、生殖細胞の増殖は、生殖細胞自律的な変異によるものではなく、体細胞の変異によって影響されることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (4件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] In ovo nanoinjection of nonylphenol affects embryonic development of a transgenic see-through medaka(Oryzias latipes), olvas-GFP/STII-YI strain2009

    • 著者名/発表者名
      Hano, et al.
    • 雑誌名

      Chemosphere 77

      ページ: 1594-1599

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Two distinct types of theca cells in the medaka gonad : Germ cell-dependent maintenance of cyp19a1-expressing cells2009

    • 著者名/発表者名
      Nakamura, et al.
    • 雑誌名

      Dev.Dyn. 238

      ページ: 2652-2657

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A highly conserved cisregulatory motif directs differential gonadal synexpression of Dmrt1 transcripts during gonad development2009

    • 著者名/発表者名
      Herpin, et al.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res 35

      ページ: 1510-1520

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Expresssion and systenic analysis of four nanos genes in medaka2009

    • 著者名/発表者名
      Aoki, et al.
    • 雑誌名

      Zool.Sci. 26

      ページ: 112-118

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparative aspects of gonadal differentiation in medaka : a conserved role of developing oocytes in sexual canalization2009

    • 著者名/発表者名
      Saito, Tanaka
    • 雑誌名

      Sex.Dev. 3

      ページ: 99-107

    • 査読あり
  • [学会発表] Identification of unique anastomosing structures containing germline stem cells in medaka ovary2009

    • 著者名/発表者名
      中村修平, ら
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      2009-12-09
  • [学会発表] 汎用性のある遺伝子機能解析メダカの開発2009

    • 著者名/発表者名
      小林佳代, ら
    • 学会等名
      第80回日本動物学会大会
    • 発表場所
      静岡グランシップ(静岡市駿河区)
    • 年月日
      2009-09-18
  • [学会発表] Analyzing the gonads by visualizing specific cell lineages2009

    • 著者名/発表者名
      Tanaka
    • 学会等名
      The 16th International Congress of Comparative Endocrinology
    • 発表場所
      Hong Kong
    • 年月日
      2009-06-24
  • [学会発表] Importance of Germ Cells in Sex Differentiation2009

    • 著者名/発表者名
      Tanaka
    • 学会等名
      The 5th International Symposium on the Biology of Vertebrate Sex Determinaton
    • 発表場所
      Hawaii, USA
    • 年月日
      2009-04-23
  • [図書] Medaka2009

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, other three editors
    • 総ページ数
      419
    • 出版者
      Wiley-Blackwell
  • [備考]

    • URL

      www.nibb.ac.jp/reprogenetics

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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