研究課題
Puccinellia tenuifloraからHKTタイプのカリウムトランスポーター(PutHKT2;1)をコードする遺伝子(PutHKT2;1)を単離し、その機能についてイネの相同タンパク質(OsHKT2;1)との比較を、酵母および形質転換シロイヌナズナを用いて行った。PutHKT2;1はOsHKT2;1よりもカリウム輸送能が高く、ナトリウムストレス条件化において植物体内のカリウム濃度を維持する事によってPuccinellia tenuifloraの耐塩性に関与する事が明らかになった。また、Chloris virgata.のcDNAライブラリーを作製し、3168クローンの塩基配列を決定することによりESTの解析を行った。得られた塩基配列情報に基づき1893遺伝子をデータベースに登録した。耐塩性との関連が報告されている遺伝子について遺伝子発現の解析を行った。また遺伝子の特徴や検出頻度からChloris virgataの塩ストレスへの応答の特性について解析した。ソナレシバcDNAの発現ライブラリーをアグロバクテリウムを宿主として作製した。このライブラリーのタイターは2.11x10^4、平均cDNAサイズは0.73kb、全長率は約25%であった。このライブラリーを300mMNaCl培地でスクリーニングしたところ、8クローンの耐塩性アグロバクテリウムが得られた。それらに含まれるcDNAの1つはソルガムの機能未知の遺伝子と相同性がある全長を含むクローン、3種は部分配列、他の4種は既知の配列と相同性がなかった。また、アグロバクテリウムに耐塩性を付与したオヒルギ遺伝子のうち、5種を導入したシロイヌナズナの耐塩性スクリーニングを行い、メタロチオネイン遺伝子を導入した組換え体で塩と銅に対する耐性の向上が認められた。
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Plant Physiology and Biochemistry 48
ページ: 247-255
Journal of Experimental Botany 60
ページ: 3491-3502