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2009 年度 実績報告書

クリにおけるゲノム研究基盤の構築と選抜マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21380020
研究機関茨城大学

研究代表者

井上 栄一  茨城大学, 農学部, 准教授 (90292482)

研究分担者 安西 弘行  茨城大学, 遺伝子実験施設, 教授 (20323214)
キーワードクリ / ゲノム / SSR / マイクロサテライト / 種間雑種
研究概要

本研究課題はクリにおけるゲノムレベルの基礎的知見の獲得とゲノム研究基盤の整備を目指している.本年度は,クリ連鎖地図作製のための植物材料としてコンテナで栽培していたクリ種間交雑'石鎚'×モーパングリおよびモーパングリ×'石鎚'由来の雑種集団を圃場に展開し,早期開花性,樹高,樹形,果実特性について評価した.さらに同集団において既報のSSRマーカー遺伝子型を明らかにした.両親で多型を示す22座の核SSRマーカーを用いて雑種性を検討したところ'石鎚'×モーパングリ由来の94個体およびモーパングリ×'石鎚'由来の9個体が種間雑種と推定された.雑種性が確認された個体の形質調査の結果,樹高については品種間雑種で38.9~91.3cm(平均63.2cm,CV=26.4%)であるのに対し,種間雑種では14.7~72.2cm(平均43.4cm,CV=29.9%)とより大きなバラツキが認められた.またシュート数についても,品種間雑種で1~3本(平均1.31本),種間雑種で1~8本(平均2.94本)と両者の間に大きな差が見られた.これらの結果,モーパングリが持つ樹形や矮性が種間雑種に遺伝していることが明らかになった.
一方,新たに葉緑体SSRを用いてクリ野生種およびニホングリ品種におけるマーカー遺伝子型のデータベースを整備した.また,cDNAライブラリーを作製するための材料の採取とRNAの調整を行った.
さらに間接経費の一部を活用して本研究課題を推進するためのシンポジウム「次世代シークエンサーとDNA塩基配列情報の農業研究への展開-果樹ゲノム研究から品種識別まで-」を主催した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Development of SSR Markers in Chinese Chestnuts and their Characterization in Diverse Chestnuts Cultivars2009

    • 著者名/発表者名
      Eiichi Inoue, Lin Ning, Hiromichi Hara, Shuan Ruan, Hiroyuki Anzai
    • 雑誌名

      J.AMER.SOC.HORT.SCI 134(6)

      ページ: 1-8

    • 査読あり
  • [学会発表] 茨城県特産果樹のゲノム研究基盤の整備について2010

    • 著者名/発表者名
      井上栄一, 郷内武, 霞正一
    • 学会等名
      シンポジウム 次世代シークエンサーとDNA塩基配列情報の農業研究への展開
    • 発表場所
      茨城大学農学部
    • 年月日
      2010-02-26
  • [学会発表] アジアのクリの遺伝学的分類(第10報)クリ種間および種内における葉緑体SSR遺伝子座の変異2009

    • 著者名/発表者名
      井上栄一, 倉林樹, 寧林, 本間貴司, 原弘道
    • 学会等名
      園芸学会平成21年度秋季大会
    • 発表場所
      秋田大学
    • 年月日
      2009-09-26
  • [学会発表] Interspecific Hybridization for Genetic Mapping in Chestnuts2009

    • 著者名/発表者名
      Eiichi Inoue, Michiyasu Sasaki, Takashi Homma, Masakazu Kasumi
    • 学会等名
      Molecular Markers in Horticulture Symposium
    • 発表場所
      米国オレゴン州立大学
    • 年月日
      2009-07-29
  • [備考]

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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