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2009 年度 実績報告書

合弁花の三次元形態の定量的評価とその多様性を形成する花弁細胞の成長パターンの解析

研究課題

研究課題/領域番号 21380025
研究機関東京大学

研究代表者

河鰭 実之  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (10234113)

キーワードトルコギキョウ / 花弁成長 / 立体形態 / 細胞肥大 / 花型 / エクスパンシン / 次世代シークエンサー
研究概要

1.花弁立体形状の形成と局所的な花弁の肥大成長の関係の解析
トルコギキョウの花弁の平面形状および花を真横から見たときの花弁の湾曲の定量的な解析を行った結果,花冠先端部に反りがある花型では花弁が細長く,花冠中基部に膨らみがある花型では,花弁の横幅が広い傾向があった.
つぎに典型的な花型を示す品種について,蕾期の花弁の背軸側に2mmメッシュのドットをマークして,蕾期から開花期までの花弁の局所的な成長の違いを比較するとともに,開花各ステージにおける表皮細胞の長さと幅を計測して細胞肥大の経時的変化を調査した.その結果,縦方向への花弁成長率には,異なる花型間に明らかな差は認められなかった.一方,コップ型では花弁の横方向の成長が特に高く,ベル型では花弁先端部の横方向への成長が基部よりも高かった.花弁表皮細胞の観察においては,コップ型の品種において開花初期より横方向への成長が著しかったのに対し,ベル型の品種では,開花の後期に縦方向への急速な成長がみられた.以上の結果より,コップ型でみられる花冠の膨らみは,細胞の横方向への成長による花弁横幅の急速な拡大によって起こり,花冠の外側への反りは,花弁先端部の細胞の縦方向への成長によって花弁先端部が扇形に拡大し結果として横幅が広がることにより起こると考えられた.
2.トルコギキョウ花弁において発現する遺伝子のEST解析
トルコギキョウ花弁から抽出したRNAをもとに,標準化ライブラリーを作製するとともに,次世代シークエンサーを用いてその塩基配列を決定した.合計64万リードが得られ,その平均長は298bp、総塩基数は190Mbpであった。これをアセンブリングした結果、63,401コンティグ(2以上のリードからなる)が得られ、1Kbp以上のコンティグは3,688個存在した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of differentially expressed genes during flower opening by suppression subtractive hybridization and cDNA microarray analysis in Eustoma2009

    • 著者名/発表者名
      Kawabata S, Li Y, Saito T, Zhou B.
    • 雑誌名

      Scientia Horticulturae VOL 122

      ページ: 129-133

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Quantitative analysis of corolla shapes and petal contours in single-flower cultivars of lisianthus2009

    • 著者名/発表者名
      Kawabata S, Yokoo M, Nii K
    • 雑誌名

      Scientia Horticulturae VOL 122

      ページ: 206-212

    • 査読あり
  • [学会発表] 異なる花型をもつトルコギキョウの開花過程における花弁の形の変化2009

    • 著者名/発表者名
      新居加恵子・河鰭実之
    • 学会等名
      園芸学会平成21年度秋季大会
    • 発表場所
      秋田大学手形キャンパス
    • 年月日
      2009-09-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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