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2010 年度 実績報告書

合弁花の三次元形態の定量的評価とその多様性を形成する花弁細胞の成長パターンの解析

研究課題

研究課題/領域番号 21380025
研究機関東京大学

研究代表者

河鰭 実之  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (10234113)

キーワードトルコギキョウ / 花弁成長 / 立体形態 / 細胞肥大 / 花型 / マイクロアレイ / 次世代シークエンサー
研究概要

1.トルコギキョウ花冠形態の定量化
野生種含めた合計122系統・品種のトルコギキョウにおいて,花弁の湾曲と二次元形状を定量的に評価した.花弁の湾曲は,花弁を側面から見た花弁中央脈の背軸面に沿った曲線をトレースし,得られたカーブの輪郭をフーリエ係数に変換して,これらを主成分分析により解析した.花弁湾曲に関する第1,2主成分は,それぞれ花の開き,花弁中間部の内側へのカーブを評価していた.花弁形状に関する第1,2主成分は,それぞれ,花弁の横幅,花弁の重心を評価していた.さらに,花弁湾曲を表す主成分,および花弁形状を表す主成分を用いて,自己組織マップによって全品種・系統のクラスタリングを行った.その結果,4つの典型的なグループ,トールカップ型,ボウル型,ロート型,トランペット型が見出された.花弁湾曲の第2主成分は,花弁形状の第1主成分と高い相関があり,トールカップ型とボウル型の花冠の花弁湾曲形成は,横幅の広い花弁と関連が認められた.
2.マイクロアレイによる遺伝子発現解析
トルコギキョウの花弁から抽出したRNAを次世代シークエンサーにより解析し,約6万コンティグからなる転写産物配列データを得た.得られた配列データをもとにマイクロアレイを作成して,トルコギキョウの花弁の発達にともなう遺伝子発現の変化を調査した.マイクロアレイ上に載せた全遺伝子の約20%において,FDR5%水準で有意な発現の変化が認められた。発現の変化が認められた遺伝子について,GSEA (GeneSetEnrichmentAnalysis)により解析した結果,ステージ後半で発現が高い遺伝子セットには,オーキシン応答,ジャスモン酸応答,細胞壁,アントシアニン代謝,テルペノイド代謝,脂質代謝に関連する遺伝子が多く含まれ,発現が低下する遺伝子セットには,フラボノイド代謝,細胞壁関連の遺伝子が多く含まれた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Assessment of the association between the three-dimensional shape of the corolla and two-dimensional shapes of petals using Fourier descriptor and principal component analysis in Eustoma grandiflorum2011

    • 著者名/発表者名
      Nii, Kaeko
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese Society for Horticultural Science

      巻: VOL 80 ページ: 200-205

    • 査読あり
  • [学会発表] トルコギキョウの花弁成長に伴う遺伝子発現プロファイルのマイクロアレイ解析2011

    • 著者名/発表者名
      河鰭実之
    • 学会等名
      園芸学会平成23年度春季大会
    • 発表場所
      宇都宮大学(栃木県)
    • 年月日
      2011-03-21
  • [学会発表] 次世代シークエンサーを利用したトルコギキョウの花におけるcDNAデータベースの構築2010

    • 著者名/発表者名
      宮本健太郎
    • 学会等名
      園芸学会平成22年度秋季大会
    • 発表場所
      大分大学(大分県)
    • 年月日
      2010-09-20

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公開日: 2012-07-19  

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