研究課題/領域番号 |
21380031
|
研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
久保 康之 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (80183797)
|
研究分担者 |
森 正之 石川県立大学, 生物資源工学研究所, 准教授 (00320911)
西内 巧 金沢大学, 学際科学実験センター, 准教授 (20334790)
古賀 博則 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (60290079)
|
キーワード | 植物 / 微生物 / マイクロアレイ / バイオテクノロジー / 炭疽病菌 / いもち病菌 / PAMPs / 植物免疫 |
研究概要 |
本研究は、病原糸状菌の感染に対する植物の基本的抵抗性の実体解明を目的として、植物の病害応答性が変化する炭疸病菌、およびいもち病菌の分子パターン変異株を用い、植物細胞表層における分子パターン認識の分子機序と防御応答に関する研究を飛躍的に進めることを目的とする。特に、イネ-いもち病菌系、シロイヌナズナ-炭疸病菌系の展開により、ゲノム科学的アプローチにより分子パターン認識の下流で進行するシグナルネットワークを解明し、耐病性植物作成の基盤的研究成果の獲得をめざす。 <植物表層における分子パターンの認識機構> (1) 細胞壁エリシターの構造解析 可溶性細胞壁画分に野生型株とcossd1変異株のHPLC分析により、エリシター活性をもつ細胞壁成分純化作業を進めた。 (2) いもち病菌のDNAアレイ解析によるMoSSD1遺伝子制御下の遺伝子の機能解析 イネいもち病菌の野生株とmossd1変異株間の菌糸生育時に発現する遺伝子のDNAアレイ解析とプロテオーム解析条件の検討を進めた。 <植物の基本的抵抗性のシグナルネットワーク解析> (1) mossd1変異株特異的に発現応答を示すイネ遺伝子の包括的解析 mossd1変異株の接種のアレイ解析を行うと同時に、既に解析済みのいもち病菌に対する真性抵抗性のアレイデータと比較解析を行い、mossd1株によって誘導される抵抗性についてプロファイリング解析を行った。 (2) chssd1変異株とシロイヌナズナ変異株を用いた防御応答経路の遺伝子解析 シロイヌナズナ多糖質受容体変異株を含む受容体変異候補株に対してアブラナ科植物炭疸病菌のchssd1変異株を接種し、感染性の評価を行い、防御応答に関連すると推定される遺伝子の解析を進めた。
|