研究課題/領域番号 |
21380059
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀之 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10202136)
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研究分担者 |
福山 恵一 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80032283)
平竹 潤 京都大学, 化学研究所, 教授 (80199075)
井沢 真吾 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (10273517)
和田 啓 大阪大学, 理学研究科, 助教 (80379304)
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キーワード | グルタチオン / ポリアミン / 大腸菌 / 結晶構造 / 代謝経路 |
研究概要 |
昨年度までに、ポリアミン代謝系のうち、Puu代謝系を構成する遺伝子群の発現を抑えている転写調節因子であるPuuRタンパク質が結合するDNA上の領域のうち、puuA-puuD間をゲルシフトアッセイ、フットプリントアッセイにより解析し、結合サイト4箇所を特定し、コンセンサス配列を予想していた。本年度は予想コンセンサス配列に変異を導入するとPuuRとの結合が変化低減し、シフトするバンドの量が少なくなることを確認し、15塩基からなるコンセンサス配列を決定した。マイクロアレーやRT-PCRの結果から、puuP,puuE遺伝子の発現はPuuRタンパク質によって制御されていることを示唆するデータを得ていたが、puuP,puuE遺伝子の前には予想コンセンサス配列はない。今回、puuP遺伝子の転写がpuuA遺伝子のプロモーターからのリードスルーによって起こること、puuE遺伝子の転写がpuuC遺伝子のプロモーターからのリードスルーによって起こることを、puuAP,RpuuCBE mRNAが存在することを確認することにより示した。また、プトレッシン存在下では、ゲルシフト量が減るが、スペルミジン存在下では減らないことから、細胞質内のプトレッシン量に応じてPuu遺伝子群の転写が制御されていることを示した。さらに、大腸菌が菌体外に著量のプトレッシンを蓄積している時に、ポリアミン代謝系のどの遺伝子の発現が上昇しているかをRT-PCRによって調べた。 YdcSTUVがコードするトランスポーターがC源が不足するときに発現するプトレッシントランスポーターであることを明らかにした。 コク味成分と知られるグルタチオンを大腸菌で発酵生産する方法を開発した。また、γ-グルタミルシステイン合成酵素に変異を導入して基質特異性を改変できることを示した。
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