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2010 年度 実績報告書

ライフスタイルを包括した統合型ニュートリオミクス研究の基礎と展開

研究課題

研究課題/領域番号 21380076
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 久典  東京大学, 総括プロジェクト機構, 特任教授 (40211164)

キーワードバイオインフォマティクス / 運動 / DNAマイクロアレイ / データベース / カロリー制限 / タウリン / プロヒビチン
研究概要

マイルドなカロリー制限によって、肝臓のプロヒビチンの量が上昇することを既にプロテオーム解析から明らかにしているが、本年度プロヒビチンの寿命延伸効果に関わるAMPKやRbに関して、マイルドカロリー制限ラット肝臓における遺伝子発現が増加していることなどを明らかにし、プロヒビチン経路がカロリー制限による健康効果に寄与していることを確認した。さらに、運動負荷と食品成分の相互作用を明らかにするため、2週間タウリンを与えICRマウスにおいて、トレッドミルにより30分運動をさせ、肝臓において脂質代謝や糖代謝に関わる遺伝子の発現を解析した。脂肪酸不飽和化酵素SCD1の発現がタウリン群で有意に減少しており、脂肪合成が減少していることが示唆された。タウリン投与の遺伝子発現に対する効果をDNAマイクロアレイ解析により調べた結果では、カルボン酸代謝、プロテインキナーゼ経路、細胞死抑制に関わる遺伝子群が顕著に発現変動していた。筋管細胞を用いての検討では、タウリンにより糖の利用が低下することが明らかとなり、エネルギー源として脂質の利用が向上していることが示唆され、長時間の運動を効率よく行うことに寄与していると考えられた。一方、ラットへのアミノ酸過剰投与の影響について、トランスクリプトームとメタボロームを組み合わせて解析を行い、両者で顕著な変化を示した因子についてクラスター解析に供したところ、両手法の結果は良く相関することが確認された。ニュートリゲノミクスデータベースについては、さらなる高速化を達成し、他のデータベースとの連携、データの拡充などさらに充実させた。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Mild caloric restriction up-regulates the expression of prohibitin : A proteome study.2011

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, S., Masuda, J., Shimagami, H., Ohta, Y., Kanda, T., Saito, K., Kato, H.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun.

      巻: 405 ページ: 462-467

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dietary iron deficiency induces a variety of metabolic changes and even apoptosis in rat liver : a DNA microarray study.2010

    • 著者名/発表者名
      Kamei, A., Watanabe, Y., Ishijima, T., Uehara, M., Arai, S., Kato, H., Nakai, Y., Abe, K.
    • 雑誌名

      Physiol.Genomics

      巻: 42 ページ: 149-156

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Feeding-induced rapid resetting of the hepatic circadian clock is associated with acute induction of Per2 and Dec1 transcription in rats.2010

    • 著者名/発表者名
      Wu, T., Ni, Y., Kato, H., Fu, Z.
    • 雑誌名

      Chronobiol.Int.

      巻: 27 ページ: 1-18

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dietary protein deprivation up-regulates insulin signaling and inhibits gluconeogenesis in rat liver.2010

    • 著者名/発表者名
      Toyoshima, Y, Tokita, R., Ohne, Y., Hakuno, F., Noguchi, T., Minami, S., Kato, H., Takahashi, S.I.
    • 雑誌名

      J.Mol.Endocrinol.

      巻: 45 ページ: 329-340

    • 査読あり
  • [学会発表] 穏やかなカロリー制限によるProhibitinの発現上昇2011

    • 著者名/発表者名
      高橋祥子、桝田旬子、島上洋、太田豊、神田智正、斉藤憲司、加藤久典
    • 学会等名
      2011年日本農芸化学会大会
    • 発表場所
      京都女子大学(京都府)
    • 年月日
      2011-03-26
  • [学会発表] ニュートリオミクスがもたらす栄養学の新展開2010

    • 著者名/発表者名
      加藤久典
    • 学会等名
      日本農芸化学会関東支部大会
    • 発表場所
      近畿大学(奈良県)
    • 年月日
      2010-10-02
  • [学会発表] 食品因子・運動負荷・薬剤がラット肝脂質代謝に与える影響のトランスクリプトーム解析2010

    • 著者名/発表者名
      斉藤憲司、小笠原由貴、加藤久典
    • 学会等名
      第64回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      アスティ徳島(徳島県)
    • 年月日
      2010-05-23
  • [学会発表] SHRSPラットにおける胎児期の低タンパク質栄養に起因する食塩感受性亢進機構のトランスクリプトーム解析2010

    • 著者名/発表者名
      大谷りら、斉藤憲司、末安俊明、村上哲男、加藤久典
    • 学会等名
      第64回日本栄養・食糧学会大会
    • 発表場所
      アスティ徳島(徳島県)
    • 年月日
      2010-05-23
  • [図書] バイオチップ実用化ハンドブック2010

    • 著者名/発表者名
      加藤久典、斉藤憲司
    • 総ページ数
      346-352
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス
  • [備考]

    • URL

      http://www.nutrigenomics.jp

  • [備考]

    • URL

      http://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics110303.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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