研究課題
炎症反応に基づく酸化傷害に関連したバイオマーカーのうちDHAヒドロぺルオキシド修飾タンパク質(PRL)由来の「抗PRL抗体」は、アルツハイマー症患者の脳内海馬領域での免疫染色に成功し、他の脳内老化マーカーとの組み合わせによるヒト臨床試験への応用の可能性の検討も進めることができた。また、既に確立に成功しているアラキドン酸ヒドロペルオキシド修飾タンパク質(HEL)に特異的な「抗HEL抗体」とも併せて脳内老化の評価のための「抗体チップ」確立の基盤研究も大きく進展することができた。さらに、好中球やマクロファージなどの免疫担当細胞の過剰発現によるクロル化、ブロム化チロシンやハロゲン化DNAに特異的な多種多様なモノクローナル抗体を作製でき、細胞系での解析だけでなく老化皮膚での免疫染色も成功し、有効性の確認にも大きく進展することができた。また、未病診断を目的とした酸化ストレスバイオマーカーを用いた網羅的な解析の予備研究にも大きく進展することができた。具体的には、アルツハイマー症やパーキンソン症などの脳内老化や肥満からインスリン抵抗性を獲得する糖尿病発症との関連性の解明を目的に、国立長寿医療センター研究所をはじめ、トヨタ記念病院や中部労災病院などの医療機関との協力で採取された健常人および生活習慣病境界域者の定期的な健康診断による300人規模の検体を、本人同意のもとで確保し、血清および尿検体を網羅的に解析した結果、背景因子や他の血液検査項目との関連性にも新しい知見を得ることができた。また、脳内老化が期待できる抗酸化食品因子の開発の基盤研究として、抗酸化ポリフェノールの生体内代謝物であるリグナンカテコール体やクルクミン還元物と共に、ダイズイソフラボノイドの生体内代謝物であるエコールの酸化ストレス予防評価にも大きく進展することができた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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