研究課題
本研究は、北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの雨竜研究林と天塩研究林の既設および新設する操作実験流域を利用して実施している。平成21年度の主な成果は以下のようである。1.北海道北部の典型的な針広混交林(天然林)を抽出し、15m×15mプロットの設定と樹木根系・ササ根茎のバイオマス(体積・重量)の把握を行った。また、人工林と掻起し地(ササ除去による天然更新補助作業地)における森林バイオマスと炭素貯留量の把握を行った。2.アカエゾマツのバイオマス・炭素貯留量の調査を実施し、北方林主要樹種に関する小径木から大径木までのデータをとりまとめた。また、ミニライゾトロンによる細根の生産・枯死プロセスに関する観測を継続した。3.森林変化による流出・水質に与える影響に関する野外操作実験においては、皆伐流域のササ除去(刈払い)試験地を新設し、択抜流域・皆伐流域・皆伐と掻起し流域・皆伐とササ除去流域を2~3反復で観測する体制を整えた。新観測流域もふくめた長期モニタリングを継続した。4.林種転換影響をふくめたCO_2の吸収/固定・フラックス観測流域において、水分動態や物質動態、土砂・浮遊砂、森林再生応答もふくめた観測として、拡大・継続を図った。5.温度上昇による土壌呼吸変化の観測データをふくめて、根系バイオマスや主要樹種のバイオマス・炭素貯留量に関するデータ・CO_2フラックス観測データ等を整理し、データベースの作成および学術諭文・修士論文としてのとりまとめをおこなった。
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