研究課題/領域番号 |
21380095
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小杉 緑子 京都大学, 農学研究科, 助教 (90293919)
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研究分担者 |
高橋 けんし 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (10303596)
植山 雅仁 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (60508373)
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キーワード | TDLS / CH4動態 / 渦集積法 / チャンバー法 / レーザー分光法 / 微量ガス |
研究概要 |
本研究は、重要な温室効果ガスのひとつであるにもかかわらず森林におけるシンク/ソースについての情報が圧倒的に不足しているCH4等の微量ガスについて、Tuneable Diode Laser Spectrophotometer (TDLS)を様々に活用した連続観測により飛躍的に情報量を増やし、二大温室効果ガスの森林生態系における動態に迫ることを目的としている。計画段階ではCH_4だけでなく^<13>CO_2も対象に研究計画を設定していたが、実際に配分された予算では^<13>CO_2用の分析計を購入するのに十分ではなかったことなどの現状に鑑み、初年度より対象をCH_4に特化して集中的に研究を行ってきた。本年度までに、1)渦集積(REA)法による樹冠上フラックス連続観測、2)森林内の各コンパートメント(不飽和土壌・葉群・幹)におけるCH_4の吸収ないし放出速度の自動開閉閉鎖循環式チャンバー法による連続観測、3)森林内外のCH_4濃度プロファイルの連続観測システムを立ち上げ、世界初となる、一年以上にわたる初期モニタリング結果を得た。また平成22年度には、アラスカタワーサイトの研究グループとの連携による、渦相関法による樹冠上フラックスとREA法との比較検証の試みも行った。現在までに代表者らはTDLS装置を用いたいくつかの観測システムの開発に成功し、またいくつかの世界初の長期観測を軌道に乗せた。成果の一部について10件の学会発表を行うとともに、関連学術雑誌に投稿中である。
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