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2010 年度 実績報告書

トランスクリプトームの網羅的解析法を用いたマツ材線虫病の解明と抵抗性育種への利用

研究課題

研究課題/領域番号 21380100
研究機関九州大学

研究代表者

白石 進  九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70226314)

キーワード植物 / 遺伝子 / 病理学 / マツ材線虫病 / トランスクリプトーム / 抵抗性 / 遺伝子発現 / ODD
研究概要

これまでの研究で,マツ材線虫病は,線虫侵入からマツ枯死に至る病徴観察については詳細に調べられているが,線虫によって枯死する原因は未解明である。そこで,本研究では,線虫に感染したマツが発病さらに病徴が進展する過程で起こるマツ樹体内の生理的メカニズムを解明するため,発病および病徴進展に関与する遺伝子群をトランスクリプトームの網羅的解析により,探索する。
線虫感染から発病,病徴進展の過程のトランスクリプトームの変化を連続的(時系列的)に捉えるためには,多検体サンプルの解析が不可欠となる。比較的簡便なトランスクリプトームの網羅的解析法の一つにODD(ordered differential display)法がある。この方法をさらに改変し,高い精度で遺伝子発現の消長を捉えることのできる分析系の確立を試みた。ODDに使用するDNA polymeraseおよび制限酵素,分析の各ステップで使用するアダプター,プライマー等について検討し,制限酵素(NlaIII)の変更,アダプター配列の変更,cDNA合成時のポリ(T)プライマーの変更(3'アンカーの付加)等によりPCRの再現性と得られる塩基長の精度の改善を行った。
この結果,現在進めているcDNAライブラリー解析で得られた塩基配列情報と,ODD分析で得られる波形データの塩基配列長情報を連結し,発現遺伝子の特定が可能となった。これにより,本病の発病・進展過程を時系列的に捉え,発病等のメカニズムの解明の可能性が示された。

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公開日: 2012-07-19  

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