研究課題/領域番号 |
21380119
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木村 伸吾 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90202043)
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研究分担者 |
北川 貴士 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (50431804)
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キーワード | ニホンウナギ / 産卵回遊 / 北赤道海流 / 海洋環境 / 炭素窒素安定同位体比 / 数値シミュレーション / 塩分フロント / エルニーニョ |
研究概要 |
本研究は、資源の減少が著しいニホンウナギの回遊生態を解明することを目的として、産卵域が位置する北赤道海流域での海洋観測とウナギ・レプトセファルス幼生の採集、および生息域が位置する日本を中心とする東アジア沿岸域での環境調査とシラスウナギ・ウナギ成魚の採集から実施するものである。 本年度は、学術研究船・白鳳丸を用いてニホンウナギの産卵海域周辺および卵・幼生が輸送される北赤道海流域で、物理データの取得とレプトセファルス幼生の採集を実施した。また、利根川を中心とする日本でのシラスウナギのサンプリング調査を実施する一方、東アジアに分布するニホンウナギのシラスウナギとの違いを検討するために、中国上海・長江河口域と台湾台北・宣蘭流域においてシラスウナギの採集を1月から毎月4ヶ月にわたって中国と台湾の研究者と協力しながら実施した。それぞれ得られた試料は、北赤道海流域で得られた試料と併せて炭素窒素安定同位体比分析に供するべく、脱脂や計量、スズカップ封入などの前処理を行った。さらに、利根川流域で成魚を捕獲し、護岸と自然堤防別に生息密度調査を行う一方、胃内要物を分析した。シラスウナギの詳細な化学分析は23年度に行うが、ニホンウナギ幼生はこれまでに研究代表者が明らかにしてきた海洋条件とよく対応して採取され、また、河川における成魚の分布形態には護岸の有無が重要な役割を果たしていることが示唆された。加えて、シラスウナギの日本沿岸への来遊機構を解明するため、黒潮の離接岸と浜名湖での漁獲量を解析し、黒潮の蛇行の形態によって来遊量に違いが起こることを明らかにした。
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